お墓まいり:
頭の芯まで沸騰しそうな暑さの中、ふと脳裏におじいちゃんが出てきました。
そうだ、お墓まいりに行こうと朝起きて電車を乗り継ぎ、おじいちゃんの眠る葛飾まで向かいました。
1年ぶりのお墓まいり、いつもと変わらずお墓を拭いて、いっぱいお水をかけて、線香としきび、そしてお酒の好きだったおじいちゃんへキリッと冷えた缶ビールをお供え、一息ついてゆっくりと目をつぶり手をあわせるとなんだか予想もしていなかったのに涙がいっぱい溢れでて、そして思い出していなかったことをたくさん思い出しました。我に返って、目を開けて周りを見渡せば、お墓には静寂のみが漂っていました。
気持ちがスッと軽くなりおじいちゃんに”ありがとう”と伝え、家路に着きました。
いつもならタクシーでそのまま駅まで向かうのですが、今日はなんだか最寄りの駅まで歩いてみたくなりました。歩いていてはじめに目についたのは、江戸っ子っていう言葉。うちのおじいちゃんは江戸っ子でした。職人だったおじいちゃんは、”ひ”が言えず”し”になっているのが、子供ながらに不思議でしたし、いつも下駄履いて、ももひきみたいなのの上下を着て、大きな鉄の自転車にまたがって、馴染みの寿司屋で一杯ひっかけに毎晩行っていました。そして、お風呂が大好きでした。自慢の檜風呂はおばあちゃんが毎日キレイに磨いていたのを今でも覚えています。銭湯にもよくいっていましたよ。
そんなことを昼間の立石の町並みをみながらふと思い出していました。次回は、このへんで一杯ひっかけてみたいなあなんて思ったり。
きっと今日はおじいちゃんに呼ばれていたのかなと実感し、そして心がなんだか軽くなった気がして、電車に乗り込みました。
車窓からの景色を眺めていたら、頭の中でこの曲がかかりはじめました。
この時期に思い出すことっていっぱいですね。