VANS X EG

VANSとEGの共同開発スニーカーが今日NYで発売になりました。
あんまりVANSとEGの関連性は見えないとは思うけれど、個人的には結構思い入れは強い。
その昔スケートボードが日本に入ってきた当時、僕はまだ中高生で青森でした。 もちろんスケートボードをやってる人間も少なくて、近くの運動公園で練習してると別のヤンキー系友人たちがバイクで通りかかって、何でそんなガキの遊びをしてるんだ。と罵声を浴びせられたもんです。 一緒にスケートしていた東海君は元気だろうか。

そしてあの頃、ポパイに載ったカルフォルニアのスケートボーイズの記事に、そのVANSのネガティブ履きの写真がありました。確かブルーと赤、赤とブルーの左右でオーセンティックだったと思う。あれ以来、僕の中ではずっとこのネガティブ履きのVANSというのが頭の中に残ったまま今に至っています。

VANSのスニーカー自体は、当時の70年代には少なくとも青森では買えず、代わりにトップサイダーとか、実際はリーガルのデッキシューズか、そのコピー物で片足ネイビーで、片足白とか履いてたのが始まりで、つい最近までずっと物は変われど、いわゆるネガティブ履きというか、単純に片足づつの色違いの履き方は続いています。そういう経緯を経て今回の企画が持ち上がったのだから、当然、やりたい事はただ一つ、僕なりのネガティブ履きを本当にVANSで作ってもらおうという事。 アイデアは数年前にマクネイリーと作った靴や、それ以前にトリッカーズで作った別注シューズと同じ取り組み、非常に微妙なので、多くの人には分かってもらえないだろうとは思う。思うけれど、だからこそこれは実にEGなのだと感じています。 早速各一足づつ手に入れ、速攻で履いたのはこれ。 やっぱり片足がサンフォージャーでもう片足がオリーブサテン。 ラバー部分にラインも無し、タブのロゴも全てトーンノントーンでシンプル。 いやあ、実に気に入っています。 皆さんも是非どうぞ一足。

写真は今回別注のネガティブ履きのオーセンティックモデルと、
往年のネガティブ履きしてきた私物たちです。

あ、ちなみに日本での発売は来月、もうしばらくお待ち下さい。

ではまた次回。

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DAIKI SUZUKI 鈴木 大器

DAIKI SUZUKI 鈴木 大器

NEPENTHES AMERICA INC.代表 「ENGINEERED GARMENTS」 デザイナー。 1962年生まれ。 89年渡米、 ボストン-NY-サンフランシスコを経て、 97年より再びNYにオフィスを構える。 08年CFDAベストニューメンズウェアデザイナー賞受賞。 日本人初のCFDA正式メンバーとしてエントリーされている。