Ramen Shack

ラーメンがNYで当たり前のように食べられるようになってしばらく経った。
昔は大変だったけど、最近は本当に美味しいラーメンが結構普通にある。
個人的なお気に入りは、XXXXXだなあといつも思っていたのだが。

さて、先日引っ越した新オフィスの場所はロングアイランドシティ。
こうやって書くとカッコ良く聞こえますが、要はクイーンズ。ついにマンハッタンを諦めて都落ちしてきました。一部は最近開発が進み、街もマンハッタン並みに盛り上がってきてますが、僕らのオフィスはそこらえんとは真逆の位置にあり、まだまだ何もないエリア。それでも隣に美味しいコーヒー屋さん(Birch Coffee) があって何とか。そのついでに近所で発見したのが、壁にラーメンというロゴの黒い建物。まさに謎の建物で、皆でここが、まあまあのラーメン屋だったらどんなに便利だろうね。と話してはいたが、全く営業の気配無し。きっとラーメンの業務用の何かの建物か何かだと思いこんでいた。その矢先、健太の知り合いの飲食業界人からの緊急情報で、その店が再開されるという。しかも、その知り合いいわく、味はNY一だと。再開というからには以前営業してたんだろうけど、全くノーマークだった。俄然興味が湧いてきた。

早速、情報を頼りに食べに行ってきました。
これが美味かった。予想をはるかに裏切るほどに美味い、驚きました。
店はカウンターと後ろにちょっと席があるだけで多分7、8人でいっぱいの小さい規模。外からは見えない作りだから、ラーメン屋だとわかっていて、さらにオープンしてると知っていないとこのドアは開けられない。今のところ、金曜、土曜、日曜の週3日しかオープンしてないし、不定期に閉まる。これはインスタをフォローしないとわからない。こんなに不親切なラーメン屋もないだろう。本当になんか面白い。最初に行ってから、もう完全にハマってしまってオープンしてる日は、ほぼ必ず食べに行ってる。行くたびにいろいろと違う味を試しているが、それぞれが皆美味い。ちょっとづつ、オーナーと話もできるようになってきた。

店の場所はうちの新しい事務所から2ブロックほどの近さだけど、他に何もない。ラーメン屋を開けるとしたら最も開けてはいけないロケーションの条件は全て満たしてると思う。こんなところで何故、ラーメンを作るのか。詳しくはわからないが、彼は元々コンピューターのプログラマーか何か。ラーメン好きが高じて、日本にラーメンの修行にも出かけたらしい。彼のインタビューを読むと、アメリカは元より、日本も数々のラーメンを食べ歩き、それをドキュメントしたブログも有名だったようだ。その中にもあったのが、ラーメンのディテールへのこだわり。

何だかね、本当にうちの、ネペンテスの考えに近いんだよね
ラーメンへの情熱、その修行で得た知識、そして彼独自のオリジナリティ。店の看板はミニマル、外からは見えない。オープンは不定期で、場所は不便でわかりにくい。しかしラーメンは美味しい。これだけ条件が揃ってるのだから、僕は勝手に完全にネペンテスと一緒だろと思い込んでいる。
さらに面白いのが、このダメ押しの一発。オーナーは日系のアメリカ人らしいのだけど、彼の名前はなんと、Keizo さんです。
もう確信しましたね。

ではまた次回。 

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DAIKI SUZUKI 鈴木 大器

DAIKI SUZUKI 鈴木 大器

NEPENTHES AMERICA INC.代表「ENGINEERED GARMENTS」デザイナー。1962年生まれ。89年渡米、ボストン-NY-サンフランシスコを経て、97年より再びNYにオフィスを構える。08年CFDAベストニューメンズウェアデザイナー賞受賞。日本人初のCFDA正式メンバーとしてエントリーされている。