8.15:
撮影が続き、撮影後のコンピューターワークを夜通し続けていた土曜日の朝。この夏東京にて泊まらせてもらっている旧友が仕事から汗流しながら戻ってきて、参拝に行くけど行く?って聞いてきました。いままで、僕は一度も参拝に向かったことはありませんでした。
考える間もなく、18時の閉門に間に合わすようにタクシーに乗り込みました。
70年前、日本は戦争に負け、そして終戦をむかえました。
たくさんの人々が亡くなられました。
この事実だけでも普段どれだけ考えるでしょうか?
実際、僕自身そこまで1年のうちで何度もこのことについて考えたりしていません。
海軍にいた大伯父さんが太平洋に沈んで亡くなっている事や、
父側の祖父母は広島にて被爆している被爆者である事。
いつも僕には笑って話してくれていたおじいちゃんが、小学生の僕が戦争体験を聞いた際に見せた悲痛な顔。そして、僕がアメリカに行くと言う事を知った時のおばあちゃんの気持ち。
そんな事を、列に並びながら一気に思い巡らせてみました。
毎日、生活していける喜び、暑さや寒さを感じていける事、美味しいものを頬ばれる事、お仕事をしていける事、綺麗なものを観たり、お酒飲んだり、笑ったり、海に行ったり、子供と話したり、夢について思いを巡らせたり、みんな自由な事ですね。
自由が許されなかった時代に、自由に生きていけなかった人達がゆっくり休んでいただけるように参拝してきました。
帰り道に空を見上げて見えた自由な夕暮れの空がずっと続きますように。