Hello, Nature

楽しみにしていた『BRUTUS』の最新号が発売となった。特集は自然写真。「自然写真入門」のタイトルの通り、伝説となった大御所から現代に活躍する気鋭の写真家まで、多数の作品が贅沢に使われている。ピーター・ビアードの小冊子も嬉しい。自然写真と謳いつつも、ナショナルジオグラフィック的な写真ばかりではなく、ピーター・ビアードのような作家を大きく扱うところが良い。さらにピーター氏を知るなら『ピーター・ビアードの冒険』をお勧めしたい。そして、93年3月号の『SWITCH』。ピーター氏を特集した雑誌としては決定版で、今見ても素晴らしい出来栄え。

誌面で紹介されていた写真家で気になったのはクライド・ブッチャーさん。大判カメラを担いで湿原で撮る。一つの写真の中に無数の動植物が取り込まれていて、本当に生き物が好きなことがよく分かる。そして、ブルーノ・アウグスバーガーさん。ストーリーを連想させる日々の日記のような写真。趣味はキノコ狩り。氏の言葉として「あくまでアウトドアを楽しむ延長線上に写真がある」とあった。確かにカメラはアウトドアを楽しくしてくれるが、撮ることが目的になると原野の精神からは遠くなる。偶然が重なり唐突に訪れるその瞬間のためにカメラを下げておくぐらいがちょうど良い。早速二人の本を探してみよう。

そんな『BRUTUS』の最新号に、光栄にも〈SOUTH2 WEST8〉のスペシャルページを掲載いただいた。北海道ロケのガイド役として自分も同行し、実際に幾つもの川を案内してドキュメンタリー的に撮影が行われた。普段、北海道では自分が撮影を担当しているので、今回は正直気分が楽。楽しみながら撮影の模様を覗かせてもらった。良いページを作ってくれた、スタイリスト本間良二、カメラマン山田陽、副編集長鮎川氏をはじめとしたスタッフの皆さんに深く感謝。この特集号は必読。是非、皆さんもお手元に。

そして、このタイミングで〈SOUTH2 WEST8〉の新作ムービーも完成。
渓流釣りの撮影は、渓流釣りを知らないとできない。次になにが起こるのか、被写体が何をしようとしてるのか、そのタイミングを計れるカメラマンでないと務まらないのだ。そして〈SOUTH2 WEST8〉とNEPENTHESの世界観を理解してくれている必要もある。ということで、カメラマンは鈴木新しかいない。

明け方から日が暮れるまで、ずっと我らチームにつきっきりでカメラを構え、さぞかし大変だろうと思いきや。。竿を振る健人の横でライズを見つけると、我慢できずカメラを置いてフライをキャスト。しっかり毛バリを食わせた。

こちらは条件反射でシャッターを押す羽目に。しかも、体高のある良いレインボー。
新のこんな笑顔は東京で見たことない。この笑顔もひとつの自然写真か。
夏休み真っ只中。そのPCの電源を切って、北海道の大自然へ逃避すべし。

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TOKURO AOYAGI 青柳 徳郎

NEPENTHES ディレクター。1970年生まれ。東京都出身。