ニードルズ レップ ヒップホップ?

国内、海外のファッション業界ニュースを発信しているWWD誌が「音楽 x ファッション」に焦点をあてた特集をリリース、興味深く読んだ。紙面ではヒップホップスターとファッションの関連性を中心に音楽が生むファッションビジネスについての総力特集が組まれている。

https://www.wwdjapan.com/428201

特集内では、このNEPENTHESホームページで発信しているコンテンツ「REMIX」についても取り上げていただいた。過去に山田陽がバッドホップをモデルに起用したことや、井伊百合子さんがスラックの楽曲を使用したことなどが紹介されている。

同誌では、カニエ・ウェストやドレイク、そしてエイサップ・ロッキーといったスーパースターたちがアメリカでいかにファッションアイコンとして機能しているかということについて、一番大きく紙面が割かれている。

長年NEPENTHESのことを見てくれている方にとっては意外かもしれないけれど、実は最近そんなヒップホップスターたちが直接店に買いものに来てくれているのだ。しかも、プライベートで急にやって来るので、居合わせた人もびっくり。

彼らのお気に入りはズバリ「NEEDLES」だ。写真(実際の来店時)のエイサップ・ロッキーは、トラックパンツだけでなくニットや「REBUILD by NEEDLES」のフランネルシャツなども愛用してくれている。これまでのヒップホップファッションとは違ったスタイルを魅せる新しい存在だ。

店には彼らが着用したものをSNSなどを通じて知った海外のファンからの問い合わせが多くあり、まとめ買いも増えている。面白いなあと思うのは、うちの場合はこちらがそれを仕掛けている訳ではないということ。あくまでも自然発生的に起こった現象で、作っているものを純粋に気に入ってもらい、それが縁で本人たちとの関係ができつつある。これはとても健康的で幸せなことだなあと思う。

ただ、ビジネスとして特に意識はしてないとはいえ、音楽がいつもブランドにとって重要なインスピレーション源であることは紛れも無い事実。WWD誌からの質問でも答えたけれど、「魅せることを生業にしている人に着てもらえることは非常に光栄」(ネペンテス担当者)←私

「NEEDLES」の場合も、シーズンの始めにイメージ写真みたいなものを清水さんと共有しながらイメージ作りをしていくのだけど、多くの場合それらはミュージシャンの写真だ。これまではフォークやロックミュージシャンが多かったけれど、近い将来にはヒップホップアーティストが登場するかもと思うとなんだか楽しい。

海外メディアからの〈NEEDLES〉への注目度も加速していて、「GQ STYLE」 と「HYPEBEAST」の両誌で、大きな特集が組まれた。これも是非読んでもらいたい記事なのだけど、それらについてはまた改めて。

少し前の「GQ STYLE」に出ていたうちのNYクルー。良い写真!

TOKURO AOYAGI 青柳 徳郎

NEPENTHES ディレクター。 1970年生まれ。 東京都出身。