ついつい

この非日常のなか毎日のように頭に浮かぶのは、行きつけの居酒屋での何気ないやりとり。夜になると決まって太田和彦さんの番組をケーブルテレビで拝観。『ふらり旅 新・居酒屋百選』を始め録画されていた再放送がたくさんあるので、掲載店のラインナップも日本全国。今となっては夢のような居酒屋時間を反芻うしながら、「ツィー」とついつい飲み過ぎる。

居酒屋の「居」は居心地の「居」という太田さんの言葉は本当にその通りで、もちろん美味しいに越したことはないけれど、大事なのは居心地。自分の場合、新しい店をインターネットで検索するときも、一番重視するのはその内観。内観を見るとだいたいハズさない。

どうされてるかとご本人に連絡してみると、変わらずお元気で、毎日自宅と仕事場を歩いて往復されてるとのことで一安心。翌日、新刊『町を歩いて、縄のれん』まで献本いただき恐縮。。太田さんの本は、いつどのページから開いても読者を優しく受け入れてくれる。つまり居心地が良いのだ。連休の楽しみがまたひとつ増えた。多謝。

『深夜食堂』もついつい観てしまうものの一つ。何せ物語の舞台となってるエリアが、夜の活動テリトリーと被ってて、オープニングからセンチメンタルになってしまう。先週末も『続・深夜食堂』を深夜に改めてじっくり。素晴らしい役者さんたちの仕事のせいで、深酒に。。

主演の小林薫さんには、以前「REMIX」でもお世話になった。未見の方はぜひこの機会に。

KOBAYASHIS – DERECTED by FUMIHIKO OKABE

今の時代こんなことを言うと怒られるだろうけれど、男があまりに食べ物にこだわるのは生々しくてかっこよろしくないと思っていて、美食家ぶるのも食べ物に対して「不味い」と言うのにも抵抗がある。そんな人間にしっくりくるのは、やっぱり居酒屋という体の店。

何年も前の珍しい小林さんのインタビューに今更共感。〈ENGINEERED GARMENTS〉のシャツを着てくれていて尚更嬉しい。

どうやら緊急事態宣言の一ヶ月延長が決まりそう。行きつけの店たちは皆元気だろうか。ちなみに山口瞳『行きつけの店』の装丁は太田和彦さんが担当してます。
嗚呼、居酒屋行きたい。

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TOKURO AOYAGI 青柳 徳郎

NEPENTHES ディレクター。1970年生まれ。東京都出身。