#61

楽しみにしていた久保田珠美さんの個展へ。

出会いはBRUTUSだった。
初めて見させてもらった作品の
見たことのない色の連なり、筆圧に
1撃で持っていかれたのを覚えている。

具体的なイメージを持って撮影した写真を現像する。
プリントされた写真をキャンバスに、直接描くことをお願いした。
具象は久保田さんの手により新たな具象に生まれ変わる。
唯一無二の具象が誕生する。

それからはTHE DAY の表紙、イントロ、カタログワークなどでも
大変お世話になった。
彼女は人形作家でもあり、その力も計り知れないのです。
以前のコラムで少し書きました。
https://www.nepenthes.co.jp/ado/20150315/column.html

彼女にオーダーするときは具体的な話をしない。というより、できない。
お天気の話や、詩人の話、自身に残されている感情、感傷のはなし。
それらが彼女の筆の圧になり、色になった。

順番は完全に逆になってしまったが
そんな彼女の個展を初めて見ることができた。

自分は絵画を論じるほどの語彙を持ち合わせていないので
うまく書くことができないのが無念なのだが

素晴らしかった。
兎にも角にも、素晴らしかった。

とんでもない音楽を聴いてしまった時と
とんでもない風景を眺めた時に
少し似ているような気がする。(それでも表現できてないけれど)

グループ展「原風景」
会期:3月25日(金)~4月23日(土)
場所:hpgrp GALLERY TOKYO
住所:東京都港区南青山5-7-17 小原会館B1
電話:03-3797-1507
web:http://hpgrpgallery.com
営業時間:12:00~20:00 

TAMAMI KUBOTA
http://www.tamamikubota.com/

久保田さんの色彩に持っていかれたあとは
ギャラリーのお向かいにある「ふーみん」の麻婆の色彩にやられる。

神経も感性もしっかり刺激されたあとのお酒が
美味しいこと美味しいこと。

久保田夫妻とよか晩を過ごすのだ。

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A.D.O 亜童

A.D.O 亜童

フリーランスの編集者、ライター、ディレクターとして雑誌やWEB、広告、映像のディレクションをつとめる。昨年、自身のクリエイティブ・カンパニー「E inc.」を設立。新たなコミュニケーションを模索中。人生一度きり、の思いを掲げ、自らのお尻を叩きながら前へ前へ。鹿児島出身、目黒区在住。
www.etokyo.co
Instagram :@adoman1978