#5 いいね

「いいね!が増えすぎて何が本当に“いい”のか分からなくなってきている」
とある方のインタビューで聞いた話。

確かにそうだなと思った。
どんなことにも「いいね!」が軽やかに付けられる。
色んなところで「いいね!」が飛び交い
何でもかんでも「いい」になる。
そうして自分にとって本当に「いい」もの、大切なもの
心突き動かされるものが分からなくなる。

そんな自分は、日常会話の中で「いいね」を使う。
しかもけっこう高い確率で。

肯定する自分でありたいと思うからだ。
たとえマイナスと捉えられていることにも
「でもここがいいじゃん」と肯定する自分でありたいと思っている。

起こる事実としての物事には良いも悪いもないと思う。
ありのままに事実が存在するだけ。
どちらにするかは受け取る人次第だと思うのだ。

思い出されるは鹿児島で過ごした高校時代。
素晴らしい成績を残した友人を賞賛する者はおらず
「でもあいつはこうだった」などと
成績とは関係のないところをネタに盛り上がる人たち。
とても居心地悪かったのを覚えている。
だから遅く登校して早く下校する学校生活を送っていた(笑)。

つい最近も他人のうわさ話や批判を肴に酒を飲んだり
仕事のコミュニケーションを取る人を見て
いやーな気分になった。

言葉の中には言霊が宿っていると信じている。

汚い言葉を浴びせられた水は濁り腐り
きれいな言葉をかけられた水は透明できれいなままだった
という話を聞いて感動したことを思い出した。

僕たちの体は60%が水でできている。
うつくしく、優しい言葉を意識して使っていたいと思う今日この頃。

健康健康。笑って笑って。
今年もよろしくお願いします。

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A.D.O 亜童

A.D.O 亜童

フリーランスの編集者、ライター、ディレクターとして雑誌やWEB、広告、映像のディレクションをつとめる。昨年、自身のクリエイティブ・カンパニー「E inc.」を設立。新たなコミュニケーションを模索中。人生一度きり、の思いを掲げ、自らのお尻を叩きながら前へ前へ。鹿児島出身、目黒区在住。
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Instagram :@adoman1978