#33
春がどんどん短くなってると思う。
豊かな四季を持つニッポンで
春と秋のあの匂い、あの瞬間を感じられることが
とても少なくなるのはかなしい。
そんな短い春に、これからやってくる夏を想いながら
つくったTHE DAY 。
夏、という響きで思い起こすのは
焦げたアスファルトの匂い。
直射日光に照らされて、真っ黒な影が短く落ちて
熱くなったアスファルトが発するあの匂いが
たまらなく夏だ。
そうしているうちに、空はいつの間にやら高くなって
吸い込む空気が澄んでくる。
ふと見上げた夕暮れが、なんだかグッとくる。
次にやってくる秋にバトンが渡されようとしている。
夏の終わりに気がつくのだ。
ああ、今年も思いっきり夏だったんだなあ、って。
そんな自分なりの夏を
いろんな感覚で切り分けて編集してみましたサマーフォーラム。
言うなれば夏の大会議。
イントロにはかつて作った自分の曲
「夏の終わり」の歌詞の一部を載せました。
INTRO
僕らは夏をまっている。
低く浮かんだ入道雲。
履きつぶされたサンダル。
コントラストをあげていく緑。
干しっぱなしのTシャツ。
むせび鳴く蝉の声。
焦げるようなアスファルトの匂い。
突然の雨。
あの子の笑顔と笑い声。
夕暮れになると少し涼しくて
空が高くなったような気がした。
頬をなでる風の感じも変わってきた。
次にやってくる季節にバトンを渡さなきゃ。
夏はとても短い。
はかなくて、暑い。
心のローカリズムで
近くにいる夏をつかまえよう。
今しかない夏をつかまえよう。
僕らは夏をまっている。
アーバンローカル的、サマーフォーラム。
THE DAYを読んでくれた人たちの夏が
二度と戻らない2014年の夏が
とてもステキで豊かなものになりますように。
地獄の校了を終えてすぐに臨んだ初めてのグリーンルームに出店。
グリーンルーム限定でつくった麦わら帽子は
<SON OF THE CHEESE>とのコラボモデル。
無事に完売いたしました。
THE DAYもたくさんの人たちが手に取ってくれてうれしかった。
あの2日間も、すごく夏だったな。
ジミー・クリフのライブを見ながら涙が止まらなかったな。
ああ、夏がやってくる。