ジェンダー論って、ざっくり言うとなんですか、と大好きな人に聞いた。
聞いた後で知性のかけらもない質問だなあと恥ずかしくなっていた私に、
「あのね、男であるとか、女であるとか、それ以前に、
個性ってさ、男だからとか女だからとかで分けられない、色んなものがあるよね。
それを受け入れる、どうやったら歩みよって共に生きられるか。それを考えるの」
シンプルで美しい答えが返ってきた。
大好きな人はいつも真っ直ぐだ。
大人になってからも色んな個性の人に出会ったけれど、
知的でしなやかでユーモアもあって、
彼女のように生きたい、と会うたびに思う。
会うたびに、私は大事なことに目を背けているのではないか、とも思う。
頻繁に会ったりメールでやりとりしたり、そんな関係ではないけれど、
気がつくと彼女のことを考えていたりする。