頬があたたかくて目が覚めた朝。
カーテンの隙間からもれている光。
ここは?
瞬間わからなくなる。
私の部屋にはカーテンがない。
昨晩遅くに着いたベルリンのホテルの部屋だ。
グレーの分厚いカーテンが作るドレープに透ける太陽の姿にしばらく見とれてから、
時差ぼけで重たい身体を起こす。
これからすぐにミュンヘンへ向かって、車で4時間ほどかけてオーストリアへ移動、
その後またベルリンへ戻る予定。
長めの出張だったので、東京へ着いたらなんだかすっかりくたびれてしまった。
それでも翌日からしっかり予定が決まっていて、
無理矢理に身体と気持ちを立て直さないとならなくて、
そういうのはあまり向いていないタイプだなといつも思う。
でもベルリンはとても良い街だったから、今度は家族と一緒に休暇で訪れたい。
帰りの便の時間がワールドカップの決勝戦と重なってしまって
見届けることができなかったのは残念だったけれど、
ドイツが優勝したのは嬉しかった。