パパはね。。マウイ島をとても楽しみにしていたよ。とにかく花粉から逃れられる場所ならどこでも良かったんだけどね。今回はワイキキには1日も滞在しなかったね。2週間ずっとマウイ。自然が沢山あるところでノンビリしたかったんだ。
ここはキレイだったね。道路からビーチに行く「抜け道」がこんな森になってた。パパは興奮して写真を撮りまくったけど、地元の人達は素通りしてたね。笑 美しいものも毎日見ていると感動しなくなるってことだね。
マウイのビーチはどこも波が高かったね。サーファーの人達には最高だけどキミが遊べるような感じではなかったね。波打ち際で砂遊びばかりしていたね。
大きなカニを発見!キミはなぜかいつも生き物を発見するよね。
今回はレンタカーで島中を走ったね。パパは海外での運転は初めてだったんだよ。
左ハンドルも初めて。車線も日本とは逆だから大変だった。ウィンカー出そうとするとワイパーが動くしね。毎日冷や汗をかきながら運転してたよ。マウイは意外に車が多かったね。ラハイナの街には何度か行ったけどパーキングを見つけるのが大変だった。パパは縦列駐車はできないからね。。いつの日かクールに縦列駐車ができる男になりたいよ。
路肩でフルーツの販売とかしてたね。パイナップルを買った。その場でサトウキビを絞ってジュースを作ってくれた。毎日こんな生活してたらきっと健康になるんだろうなーってパパは思ったよ。
湾を見下ろす展望台で車を停めてみたね。数人が海を見ていた。突然、黒くて巨大な物体が海から飛び出て宙を舞った。クジラだ!二頭いる。クジラの親子だね。二頭はゆっくりと湾の中に向かって泳いできた。すごく近くまで来てくれた。最後にまたお母さんクジラが大きく跳ねた。体のほとんどが海面の上に出るほどの大きなジャンプだった。そして彼らはまた遠くへと泳いでいった。
クジラのジャンプにはいくつか説があるらしいよ。「仲間との位置確認」「寄生虫を落とす為」、そして「ストレス解消」って説もあるらしいよ。ずっと子供クジラと一緒にいるお母さんクジラはストレスが溜まることもあるだろうね。わかるわかる。笑 パパもたまにキミが言うことを聞かなくてイライラして絶叫したくなるときあるもんね。これからはジャンプしてみるよ。
パパはね。。マウイが大好きになったよ。お天気が最高だし、人もみんな優しい。パパだってここに住んだらきっと優しくなるよ。そんな気がする。今回も特別なことは何もしない旅だね。マウイの観光客はみんな「ハレアカラ国立公園」で星空や日の出を見ることを旅のハイライトにするみたいだね。正直、パパもすごく行きたかった。でも、キミは標高が高いところは病院の先生にダメって言われてるんだ。酸素が薄くなるからね。残念だけど今回は諦めよう。きっといつか行けるさ。
安いホテルに泊まって、夕食は日本から持ってきた「うどん」ばかり食べていたね。笑 パパは食べ物はなんでもいいんだ。家族三人で食べれば何でも美味しい。高級なレストランとか全く興味ない。テーブルマナーも分からないし。。
でも今回は3泊だけ高級なホテルに泊まることにした!たまにはママが喜ぶことをしてあげようと思ったのさ。ふふふ。
「後編」に続きます。
石川祐樹 写真展「蝶々の心臓」
期間:2014年3月25日〜4月18日
場所:
HADEN BOOKS
東京都港区南青山4-25-10 TEL 03-6418-5410
OPEN 11:00 〜 21:00 月曜定休
石川祐樹 トーク&スライドショー「家族を撮る、描く。ということ」
ゲスト:川内倫子(写真家) 演奏:高橋ピエール(音楽家)
期日:2014年4月11日 OPEN 19:00 / START 19:30
CHARGE 2,000YEN / 定員35名(ご予約は
www.hadenbooks.com まで)
好評発売中!
このコラムから初の書籍が誕生しました。
ある格闘家の戦いの記録。
いまを残したいというただそれだけの、
でもとても切実な祈り。
日々の小さな幸せは、
実は奇跡の連続なのだと気づかせてくれる。
写真家・川内倫子
「3回手術すれば生きられます」。娘が誕生した翌日、聞かされたのはそんな言葉でした———。
格闘家として身体を酷使してきた父が、心臓疾患を持つ娘との日々を綴った人気ブログ「パパはね。。」を書籍化。軽やかな文体の中に見え隠れする、生と死の脆さ、命のたくましさ、母娘の強さが、著者自身の撮影による瑞々しい写真とともに心を打ちます。
木村伊兵衛写真賞受賞写真家、川内倫子氏も絶賛。