パパはね。。この日の為にいろいろと準備をしてたんだよ。
おめでとう!バレンタインデーがキミの5歳の誕生日。
5歳になったね。。5歳だね。。あぁ、5歳だね。。しつこいね。笑
はぁぁ、、5歳なんだね。おめでとう。パパはとても嬉しいよ。
5年間の今までのキミにありがとう。
森の中で誕生日パーティー!
パパはね。。久しぶりに「折り紙」で飾り付けを作ったよ。テーブルやイスまでホームセンターで買ったんだよ。笑 このロケーションを探すのもけっこう大変だったんだ。だけど、準備している時も楽しかったよ。パパとママとキミはたくさんバカなことをやってきたね。
パパはこのブログをキミに10年後くらいに読んでほしいんだ。
キミは15歳だね。バリバリの中学生だね。小学生と高校生の間。子供と大人の間。その時に読んでほしいよ。「こんなにバカなことばかりやってたんだ!」って笑ってほしい。中学生のキミはきっと自分の体のことに納得がいかない時もあると思う。でもさ、とりあえずコレを見て笑ってよ。笑った後でちょっとだけパパのことを考えてくれたら嬉しいな。10年後のパパはどうなっているだろうね?もう腹筋も割れてないかな。。
パパはね。。せっかくだから、今日は三脚も用意した。たまにはパパも写真に入りたい!
パパはいつも撮影ばかりでキミと一緒に写っている写真はあまり無いからね。
セルフタイマーをセットしてシャッターを切った。おっと、間に合わなかったね。笑
もうちょっと素早く移動しないとね。
コレはバッチリ決まったね!
パパとママとキミ。三人だけの誕生日パーティー。いつも三人だったね。三人が楽だった。
周りに気をつかわせてしまうのがパパは苦手なんだ。だからいつも三人だったね。
キミはついに幼稚園に通うからね。来年の誕生日はお友達を沢山連れておいで。
キミはヒラヒラと舞う蝶々のようだった。パパはずっとキミを追いかけた。深い森に分け入ってただ追いかけた。気がつくと高い山の頂まで。そこで初めての景色の美しさに気がついた。蝶々はまだ捕まってくれないみたい。うん、自由に好きなところに飛んでいきな。
パパはね。。ちょっと緊張している。なんと、このブログが「本」になるらしいよ。
タイトルは「蝶々の心臓」なんだか恥ずかしいね。
本屋さんに置かれていたら、誰かが立ち読みをしてたら、、、ああ、しばらくは本屋さんに行きたくないね!でも、病気の子供を持っているパパやママに読んでもらいたいね。
遠い将来、ジジイになったパパが古本屋さんの「100円コーナー」で手垢で汚れた「蝶々の心臓」を見かけたら、パパはとても幸せな気持ちで5歳のキミをお家に持って帰ると思うよ。
ははは。まだ発売もされていないのにね。笑
書籍化決定!
このコラムから初の書籍が誕生します。ご期待ください。
ある格闘家の戦いの記録。
いまを残したいというただそれだけの、
でもとても切実な祈り。
日々の小さな幸せは、
実は奇跡の連続なのだと気づかせてくれる。
写真家・川内倫子
「蝶々の心臓」
3月14日宝島社より発売
定価1300円+税
「3回手術すれば生きられます」。娘が誕生した翌日、聞かされたのはそんな言葉でした———。
格闘家として身体を酷使してきた父が、心臓疾患を持つ娘との日々を綴った人気ブログ「パパはね。。」を書籍化。軽やかな文体の中に見え隠れする、生と死の脆さ、命のたくましさ、母娘の強さが、著者自身の撮影による瑞々しい写真とともに心を打ちます。
木村伊兵衛写真賞受賞写真家、川内倫子氏も絶賛。