パパはね。。やっと暑い夏が終わってくれてうれしいよ。今年の夏は本当にしんどかったよ。キミといろんなところに行くのは楽しかったけどね。
たまにオフィスでこの夏の写真をずっと見ているよ。沢山撮ってきたなぁ。。ほとんど全部にキミが写っているよ。
パパはね。。キミの存在をとても儚く感じる時がある。そんな時キミの「今」を残したくて、祈るような気持ちでカメラを構える。でも、シャッターを切った瞬間にその「今」は「過去」になってしまう。結局は「過去」しか残せない。写真って「過去」を作っていく作業なんだよ。
パパはね。。「未来」なんて見ていない。「今」を捕まえようとしたパパの悪あがき。それが大量のフィルムになってパパのオフィスを占領している。パパとママとキミの大事な「過去」だね。本当に信じられるのは「過去」だけなんだ。
愛すべき「過去」をどんどん積み重ねて生きていく。それで良いと思うんだ。キミが生まれる前はパパはいつも「未来」を信じて前を向いて生きてた。 だって、みんなにそれが正しいと言われてきたからね。キミが生まれて、いろいろあって、、パパは前を見るのが苦しくなった。ある日、パパはクルリと「回れ右」した。そしたら心が軽くなった。それからパパは後ろを見ながら前に歩いている。道路だったら危ないね。笑
ちょっと難しい話になったね。。キミは何も考えなくていいよ。
先週、パパは生徒さんの結婚式に招待されたよ。披露宴の楽しみは新郎と新婦の生い立ちを紹介するスライド写真。赤ちゃんの時、入学式、家族旅行。。パパはあれを観るのがとても好きなんだ。
キミの結婚式でもやるよね?
新婦の写真のクオリティーが高すぎて新郎に気の毒かな。。。なんてね。笑
披露宴ではパパが専属カメラマンだ。式場のカメラマンは要らないかな。じっと席に座ったりしている暇はないぞ。カメラ2台をぶら下げたまま新婦の父の挨拶もするよ。新郎側の親族の反応が気になるところだけど。笑
その日でカメラを最後にするか。
愉快な未来だけ、たまに想像しているよ。