パパはね。。デジタルではなくてフィルムでキミを撮ってるよ。フィルムは写真屋さんで現像してもらうんだ。デジタルに比べると面倒くさいことが多いけど、その全てのプロセスが楽しいんだよ。「大事なのは結果ではなくてプロセス」キミとカメラがパパに教えてくれたことだね。
パパはね。。こういう写真も大好きだね。沢山あるよ。キミがいつか彼氏を家に連れてきたらコレを見せようかな。
パパはね。。最近は心もジジイになってきたよ。都会に魅力を感じなくなってきたね。若い頃はライブだのクラブだの行ったりしたけどね。。今はライブよりも田舎の風景のほうがテンションが上がるね。
パパが子供の頃はこうやって井戸から水をね。。。うそうそ、そこまでジジイではないよ。
パパはね。。昨日はすごく疲れた。。でもメチャメチャ楽しかったよ。ディズニーランド行ったね!パパは独身の時にも行ったけど、あまり楽しめなかった。今もそんなに好きではないよ。人混みも苦手だし、キャラクターも別に。。でも、昨日はパレードを見て楽しそうに踊るキミを見ているのが最高に楽しかった。楽しくて、嬉しくて、涙が出た。
パレードを3回も観たね。パパはストリートの反対側に一人で座って、望遠レンズでキミを狙っていた。かなり不審者ぽい感じだったそうだよ。
パパはね。。キミのおかげでいろんな体験をさせてもらったね。この写真は看護師さんが「写ルンです」で撮影してくれたんだよ。
入院している時に、同じ病棟にいた男の子。10歳くらいだったかな。いつも一人でオセロをしていた。白と黒を一人二役で。おうちは多分遠いところだったんだと思う。お母さんはいつも疲れきった顔でお昼くらいに面会に来てた。
「お母さん、明日は何時に来られる?」
「2時かな。。」
「じゃあ、1時50分は?」
「そうね、1時50分ね」
「じゃあ、1時40分は?」
「わかった、1時40分ね。。」
ちょっとでも早くお母さんと会いたかったんだね。あの男の子のことがパパは忘れられない。
パパはね。。キミの胸の傷のことをたまに考えるよ。けっこう派手な傷だからね。知らない人が見たらビックリするかもね。キミはたまに胸の傷を触って
「ここは先生にチックンしてもらったの。。」
って言うね。こないだ、テレビで子供の心臓手術をやってたね。パパはキミにそれを見せないほうが良いかなと思った。でもキミはテレビに向かって
「ガンバレ!ガンバレ!」
って応援し始めた。やっぱり分かってるんだね。そう、キミも先生に心臓を手術してもらったんだよ。パパはキミに何も隠さないよ。もう少し大きくなったら全部説明してあげる。キミにはそれを受け入れる強さがある。
もっと強くならないといけないのはパパの方だね。