6・22・2011
パパはね。。昨日はキミに会えなかったね。パパも違う病院で入院してたんだよ。肘の手術をしたんだよ。手術室の天井を見ながらキミのことを思った。キミはコレを7回もやってきたんだね。パパも4度目だから手術は怖くなかった。でも、全身麻酔で意識が遠くなる時に「またマユに会えますように。。」って祈った。涙が出た。肘のお医者さんはキミのことなんて知らないから、ずいぶんと臆病な格闘家だなって思っただろうね。
次の瞬間、目が覚めたらもう手術は終わってた。「ああ、これでまたマユに会える」って嬉しかった。今朝は退院してそのままキミに会いに行ったね。
パパはね。。「体は道具に過ぎない」って思っているよ。自分の夢を実現する為に使う道具。絵描きさんが使う筆みたいなものかな。筆はボロボロでも完成した絵がキレイだったらそれで良いと思うよ。パパもまだまだこの体で頑張るね。いつだってキミはパパのインスピレーション。しばらくは肘へのキックは勘弁してね。
6・24・2011
パパはね。。キミと病院のプレイルームで遊んだのがすごく楽しかったよ。手術の前は少し走ると苦しそうにしてたね。でも昨日は沢山走っても大丈夫そうだった。嬉しくてたまらなかったよ。
キミは相当甘やかされて育ったね。だって、先生に「泣くと酸素が低下するのでなるべく泣かさないように」って忠告されてたんだよ。赤ちゃんって泣いてばかりの生き物なのにね。パパとママは思いつく全ての方法を使ってキミが泣かないようにしてきたんだよ。
泣いたら全力で笑わせてきた。これからは泣いても大丈夫らしいよ。でも、やっぱりいつも笑っていてほしいな。
6・25・2011
パパはね。。どんなに肘が痛くてもキミを抱っこすることくらいはできるよ。そろそろ退院も近そうだね。楽しみだね。またみんなでおウチで暮らそうね。病院は病気の子供達でいっぱいだね。いつかおウチに帰ることを「夢」にしている子供達が沢山いる。
パパは何かできるだろうか?
6・26・2011
パパはね。。今日はキミに会いに行けなかったね。ゴメンね。ママからメールがあったよ。個室から2人部屋に移動したそうだね。それは退院が近くなったってことだね。3人で手をつないで、そのお部屋を出る日がもうすぐ来るよ。実はパパもずっとおウチに帰ってない。キミの入院中は道場のソファで寝ているんだ。キミとママがいないおウチには帰る理由がないよ。寂しくなるだけ。
キミが退院した後は、なるべくキミが寝る前に帰宅したいな。キミが入院する前のことだけど、パパが帰宅する時、まだおウチまで20メートルくらいあるのにキミの大きな笑い声が聞こえてくることが何度もあったよ。それを聞くとパパはいつもドアまでダッシュしていた。キミの笑い声が終わらないうちに玄関のドアを開けたかった。また、そんな毎日になるんだろうと思うよ。
6・27・2011
パパはね。。嬉しいよ。いや、嬉しいというよりも「感無量」だね。カンムリョウ。オトナの言葉だね。ついに、明日の朝に退院だよ。
格闘技の大会で優勝して金メダルを持って帰るとき。電車の中で「あぁ、終わった。勝てて良かった」ってカンムリョウだった。パパは今、それと似たような気持ちだよ。でも世界大会で優勝してもこんなに大きなカンムリョウではないと思う。支えてくれた人たちに感謝しようね。でも、一番頑張ったのはキミ。
さあ、おウチに帰るぞ。
6・28・2011
退院おめでとう。
キミは退院した。とても嬉しい。
でも、今日はとても複雑な気持ちでもあるよ。パパが応援していた他の病院の子は亡くなってしまった。キミは助かった。その子は死んでしまった。その子とその子のパパ、キミとパパ。何も変わらないはずなのに。。
パパはね。。退院したキミとお外で遊ぶのを楽しみにしていたよ。騒いでるキミの声を聞きつけて、道の向こうからやってきたのは。。
あのガニ股は。。バンザイおじさん!
そうだね。待ちわびたキミの退院にバンザイ!