是非

光石研さんの初主演ドラマ『渋井直人の休日』が面白い!
観てる人も多いと思うけれど、グラフィックデザイナーを主人公にした近い業界の話なので、色んな仲間の顔がよぎって毎回ハラハラ。観れば見るほど、光石さんの凄さが分かる。困ったのは、光石さん本人がドラマのなかの渋井さんに見えてきてしまうこと。。次にお会いするときに呼び名に気を付けなければ。。今の時代、見逃がしても観る方法はたくさんあります。未見の方は是非!

そして、当HPにアップされた光石さんの特集も是非!
MY CAR – KEN MITSUISHIくどいようですが、決して渋井さん本人ではありません。ドラマでいつも持っているトートバッグは出てますが。。

話変わって、近年海外のメディアからのインタビュー依頼が多い。
なかでも多いのは、英語圏や中国語圏。やはり質問の仕方も国内のライター方とはちょっと違った視点。うまく言えないけれど、距離感が微妙だったり、唐突だったりして面白い。そして、だからこそなのか、こちらからも今まで言葉にしては来なかったような言葉がすっと出てきたりするのも事実。

ということで、以下に直近のあるメディアによる清水さんへのインタビューから、一部を抜粋。
日本語圏の皆様にも是非。失敬。 


ネペンテスは30年以上の歴史を持ったセレクトショップですが、これまでを振り返ってみてどのように思われますか?ご自身の大きなターニングポイントとはなんでしょうか?

清水:色んなことがありましたが、基本的には最初からあまり変わらずに、ずっと同じことをやってきました。ターニングポイントと言えば、渋谷にRED WOODという店を立ち上げたときと、その後独立してネペンテスを始めたときになると思います。

独立する前と後で経験したノウハウに、どのような違いがありますか?

清水 :違いはありません。ただ、常に時代感を意識しています。 

お若い頃に思っていた”かっこよさ”と今思われている”かっこよさ”、その違いは何ですか?

清水:違いはありません。私が考えるかっこよさは、今も昔もあまり変わって無いです。

ネペンテス設立時、他のインポートセレクトショップとの差別化をどのようにされていたのでしょうか?

清水:アメリカだけではなく、ヨーロッパからの別注品を仕入れたり、国内で生産したオリジナルブランドの商品を展開することで、アメリカンクラシック一辺倒の価値観との違いを出しました。内装は、流木の壁、アスファルトの床をベースに、随所にコラージュ作品などを取り入れて、自分たちが考える世界中にどこにも無い内装を目指しました。

そこからどのようにNEEDLESを設立されていったのでしょうか?

清水:海外のファクトリーブランドや若手のデザイナーブランドをバイイングすることによって、自分でやりたいことがより明確になったという部分はあります。実際に自分のブランドを立ち上げる際も、その経験がとても役に立ちました。

NEEDLESのスタイルとは、一言で言うとどんなものでしょうか?ENGINEERED GARMENTSと、どのような違いを持たせたのですか?

清水:NEEDLESに関して言えば、着る人に自由な発想で楽しくコーディネイトしてもらいたいとだけ、いつも考えています。それが着る人それぞれのスタイルになり、それが同時にNEEDLESのスタイルであると言えるのかもしれません。NEEDLESとEGは全く違ったように見えるかもしれませんが、根本は一緒なんです。その違いはそのまま、自分と大器の個性です。

鈴木大器氏はネペンテスにとってどのような存在ですか?もし鈴木氏がいなかったら、どのような現在だったと思いますか?

清水:言うまでもないことですが、ネペンテスにとって大器は掛け替えのない存在です。大器がいなければ、ネペンテスはできなかったと思います。

2017年から、新たなブランドAiEも新しく展開されましたが、そのデザイナー宮本健太氏のことをどう思いますか?

清水:健太は自身のファッションも独自で個性が強く、私と大器が持ってない感性があり面白いですね。健太は大器の元でキャリアを積んでいるので、これからどうなっていくのか私自身も楽しみです。

センスと個性の関係をどう見ていますか?”センスが良い”ことの定義とはなんでしょうか?

清水:センスと個性は、関係性あるようで無いと思います。”センスが良い”ことの定義は、広い視野 → イメージ → バランス なのかなと。

NYの店舗もすっかり地元に定着しました。アメリカローカルの人たちは、ネペンテスをどう見ていると思いますか?

清水 :オープン時と今では、お客様の層も変化しているので、正直その辺は分からないというか、あまり意識していません。自分たちは好きなものを真摯に作り続けるだけで、店はその時々に訪れた人が、感じるままに感じてもらえたらと思います。

よく自転車で通勤されると聞いておりますが、それはスローライフを提唱されるスタンスですか?

清水:そういうことではありません。ただ単に便利だからです。早朝に明治神宮から表参道を自転車で走ると、とっても気持ちがいいんです。

これからネペンテスが目指す方向について教えてください。

清水:あまり変わらずにやり続けることです。

TOKURO AOYAGI 青柳 徳郎

NEPENTHES ディレクター。 1970年生まれ。 東京都出身。