木に触れる:

夏らしい事ができずに、なんだかひと夏が過ぎようとしていた八月下旬。
時間をこじあけて、上の娘を連れて八ヶ岳に登山キャンプへ向かいました。

道具を揃えたりする準備は前もってすましていたのですが、いざ出発に至るまでの予定がどうもたたなかったのですが、そこは無理にでも予定を作ってみないとですね。

北八ヶ岳ロープウェイ駅まで車で行き、ロープウェイで頂上駅まで向かい、そこから北横岳に登り、双子池のキャンプ場に向かうコースを選びました。 7歳の娘がどのくらいであれば、歩ききれるのかなあと数日前に考えて組んでみたコースです。

北横岳までは、順調に進んでいたのですが、そこからの約500メートルの下り道、しかも予想していたものより遥かに急勾配な下り道に、二人して心身共にやられました。この約2時間の下り道の僕の心境は、いかに彼女のモチベーションを下げずに、気分をどうやって盛り上げるかという事でいっぱいでした。案の定、もう歩けないと言い出す彼女を、背中いっぱいのリュックを背負った僕はがんばれ!と応援するしかできない事を、彼女にもわかっていたはずです。

同じ道を登り帰るか、目的地にたどり着くか。

何度も気持ちが折れそうになっていましたが、少しづつ、そして着実に僕のあとをついてきました。

合計4時間半の道のりをゴールのキャンプ地まで歩ききった時の彼女の顔は、なんだか誇らしげで、とっても力強い笑顔でした。

彼女にとって人生初のキャンプ泊という事で、夕食を食べる頃までは、興奮気味でしたが、日が暮れると同時にあっという間に夢の中に落ちていきました。きれいな星をみてほしいなあと思ったのですが、大きなお月様に消されてその日はほとんど星は見えませんでした。(星空は次回にとっておきます。)

身体全体に感じる自然の動きに、僕は興奮していたのか、なんだかよく寝付けませんでしたが、少し寝たなあなんて思ったら、太陽がもう昇り始めていました。

早々に出発支度をすませ、別のコースでロープウェイの駅を目指し、二人で歩きはじめました。前日の経験が彼女を強くしたのか、淡々と何も言わずに歩き始めたときに、子供ってすごいなあと感心。

往路の大変さは感じられないくらいに、すんなりとゴールを迎えられました。帰りのロープウエイの中で、一緒に来てくれてありがとう、とってもがんばったねって伝えたら、パパが応援してくれたから歩けたんだよって。

また一緒にどこかに行きたいなって思いました。 

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AKIRA YAMADA 山田 陽

AKIRA YAMADA 山田 陽

フォトグラファー。1998年よりNYをベースに活動。近年は東京との往き来も多くなり、雑誌、カタログ、広告の撮影に携わる。次回の展示の製作開始。
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