お話:

人に出会いお話をすることは、日常私たちが生活していく上で毎日あることです。
家族や友人とのたわいもない会話、仕事場や日々日常で出会う、しかし全く知らない人との一瞬の会話、独り言、動物に話しかけてみたり、ラジオやテレビに話しかけてみたり。

そんな会話。
お話を人に聞かせることを仕事とする人たちがこの世の中にはいられます。
落語家さんたちはその一つになるのだと思います。
先日、たびたびの奇跡的な出会いにより、落語の席にお招きいただきました。
初めての経験となった席は、

笑福亭鶴瓶さんとお弟子さんの笑福亭べ瓶さんの親子会でした。

少々、緊張気味に会場へ出向いてみると、予想外にもこの日の会は若いお客さんが多く、綺麗なオフィスビルに準じたホールは、僕の抱いていた会場のそれとは違った印象でしたが、太鼓の音が聞こえ幕が上がると、描いていたそのままの光景が目の前に現れました。

べ瓶さんの軽快な身の上話から始まり、本題(いらち俥)へ向かっていくお話の展開は、まさしく引き込まれていくような感覚を覚えました。

次に続く、鶴瓶さんはお母さんの笑顔を題材としたお話、テンポよく、思い出話を話していく語り口は、そこにお母さんが実際にいられるようでした。

それに続き、べ瓶さんの(ねずみ)。

そして最後にやってきた、鶴瓶さんの新作落語(山名屋浦里_このお話は鶴瓶さんが、タモリさんから提供していただいたお話を題材に作り上げたお話です。)で幕を閉じていくといった内容でした。

お二人のお話は、しゃべり方、風貌、歳、お話の内容などは違うとはいえ、僕にはなんだか大きな一つのお話に聞こえてしまいました。

べ瓶さんの自己紹介から始まり、そこに不変の親子の間柄を鶴瓶さんが語ると、べ瓶さんが恩義について語り、最後に鶴瓶さんが、人と人との永遠の友情関係について話す。

どのように表現していいのか、、
流れの中で互いに相手のお話に耳を傾け、お話を進めていくというか、テンポの良いハーモニーが生まれていて、落語ってオチがあって、最後は笑らわされるのかと思っていた僕は、なんだか肩透かしを食らったようにウルっときてしまいました。
お二人の間柄みたいなものがはじめて聴きにいった僕にもしっかり伝わってきました。

同じように言葉を連なり、お話を進めていく形では、アメリカにはラップのフリースタイルというのがあります。
根本的なところは全く違いますが(これはラップバトルですので)、なんだか僕にはリズミカルに話を進めていくお二人がラッパーとかぶってしまいました。
言葉の強弱、スピード、ボディーランゲージに前者とのお話のつなぎ、韻を踏み、擬声音なども入れていくところなど。

なんだか色々興味が溢れてきたので、また落語の寄席に行ってみたいと思いました。古典落語も近代のものも日本にいるからこそ楽しめる文化の一つだなあと再確認です。

こんな素晴らしい文化を子供達にも味わって欲しいので、日本語の勉強をするのは嫌がりますが、辛抱強くやっていきたいと思います。

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AKIRA YAMADA 山田 陽

AKIRA YAMADA 山田 陽

フォトグラファー。1998年よりNYをベースに活動。近年は東京との往き来も多くなり、雑誌、カタログ、広告の撮影に携わる。次回の展示の製作開始。
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