#48

先日誕生日を迎えることができた。
サプライズで近所の愛すべき仲間が
いつもの大好きな店に集まって祝ってくれた。

そんな前夜祭(深夜0時で誕生日の日付に変わる日)には
やっぱり飲み過ぎて、誕生日当日は二日酔いで終わるという
なんの成長も見られない誕生日を過ごしてしまったけれど
ただひとつ、自分は人に恵まれているなあとつくづく思う。

素晴らしき人たちとの出会い運だけは
ちょっと自慢できるんじゃないかと思う。

おめでとうをソーシャルで言ってくれる人たち
わざわざ足を運んでくれる人たち
大切なそれぞれの時間を
自分に向けてくれることがほんとにありがたく、うれしい。

恩返しをしていこう。
壮年期。これからもチャレンジは続いていく。
ほんとにありがとうございます。

アシスタントの馬場がくれたペーパーナイフ。
全然事務所にこないな、と思っていたら
チャリンコすっ飛ばして探し回ってくれていた。
モノも当然うれしいけれど、慣れない東京を
走り回ってくれたんだと思うと、グッとくる。
ありがとう。

「遅れちゃったけど」
事務所に遊びにきてくれたおかんからのギフト。
いろんな糸を編み込んで、フェルトや金糸銀糸を重ねて
作ってくれたおかんアート。
蝶の上には会社の名前「E」、蝶の下には「ADO」。
毎日コツコツと朝の4時5時まで作ってくれたおかんアート。

もらったときは照れちゃってうまく反応できなかったかもだけど
こうして夜中に独り、事務所に飾って眺めてると
うれしさと感謝がこみ上げる。

ありがとう。おれがんばるよ。
いつまでも元気でいてほしい。

サンフランシスコからリーバイ・パタがやってきた。
昨年友人の紹介で知り合い、彼の眼差し、たたずまい、作品、言葉に
すっかり取り憑かれてしまった。

今回のテーマは「from a small room」。

小さな部屋で光を頼りに描く
光がなければ内なる光を探して描く

ネイティブアメリカンの血を引くリーバイの中にある
大きな大きなものと小さな小さなもの。
日本が大好きな彼が感じるニッポンのもの。
そのそれぞれが鮮やかな色と真っ暗な黒、筆圧、線で現れる。

リーバイのオーラはとても不思議だ。
静かでやさしいのに、強くて手で触れると「あつっ」ってなるような
熱があるようにかんじる。

リーバイが日本語で紡ぐ詩もすばらしい。
情景と客観、視線、浮かび上がる静かな感情。
ぜひ読んでもらいたい。

この絵に吸い込まれてしまった。

キャンバスを緑一面に塗ったあと
彼は家の壁に飾り、眺め、数日を過ごしたという。

ある日、その一面のグリーンの上に
濃厚で強いピンクを置いた。

そうしてこの「koi」という作品ができたのだそうだ。
届くのが楽しみだ。
ありがとう、リーバイ。

もし興味を持ってくれた方、リーバイの作品を実際の目で触れてみてください。
6月6日まで。

○voices, from a small room
会期:2015年5月22日(金)―6月6日(土)
会場:chic space by YKG(東京都港区六本木6-6-9ピラミデビル2F)
12:00―19:00  日月火休み
Tel: 03-6447-0500
www.chic-magazine.jp

リーバイ・パタ
1985年、ホリスター(カリフォルニア、アメリカ)生まれ。2004年、カリフォルニア・パラダイスからサンフランシスコへ移住。2008年、City College of San Francisco卒業。2009年春から2011年夏まで東京を拠点に活動。現在、サンフランシスコに戻り、制作活動をおこなっている。
個展に、2011年「鳴り響く銃声とギリシャの音楽」(FOIL GALLERY、東京)、2012年「IT HURTS TO LET YOU GO」(Kokoro Studio、サンフランシスコ)、2014年「MOON SON」(AL、東京)。 
www.levipata.com

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A.D.O 亜童

A.D.O 亜童

フリーランスの編集者、ライター、ディレクターとして雑誌やWEB、広告、映像のディレクションをつとめる。昨年、自身のクリエイティブ・カンパニー「E inc.」を設立。新たなコミュニケーションを模索中。人生一度きり、の思いを掲げ、自らのお尻を叩きながら前へ前へ。鹿児島出身、目黒区在住。
www.etokyo.co
Instagram :@adoman1978