#43

LAXからほど近いホテルの窓から入り込むこの光を
なんと言えばいいのだろう。
乾いた空気を透過するオレンジ
離陸する飛行機とひろがる殺風景。
カメラロールを手繰っては、いつも眺めていた。

光が切ない。

ある日見つけた、編集者岡本仁さんのつぶやきが
するすると体に染み渡る。

なんともお恥ずかしい限りだが、初めて訪れた京の夜。
東京の光の過剰さを知る。

闇を探して歩きなさい。

新宿ゴールデン街で聞いたママの言葉を思い出す。
敬遠しがちな夜の闇には、静かな優しさと
思慮深さがあるのかもしれない。

話は変わります。
去る1月24日に発売されたTHE DAYをもって
クリエイティブディレクターを離れることにしました。
自分が作り上げてきた愛すべき分身のような本ですから
いろいろと思うことはありましたが、そうすることに決めました。

手にとってくださったみなさんへは心からありがとうを。
力を貸してくれたみなさんへの恩返しはこれから。

人生は続いていきます。
またこれからも、よろしくおねがいします。

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A.D.O 亜童

A.D.O 亜童

フリーランスの編集者、ライター、ディレクターとして雑誌やWEB、広告、映像のディレクションをつとめる。昨年、自身のクリエイティブ・カンパニー「E inc.」を設立。新たなコミュニケーションを模索中。人生一度きり、の思いを掲げ、自らのお尻を叩きながら前へ前へ。鹿児島出身、目黒区在住。
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Instagram :@adoman1978