#25

ちかごろ、女子の顔の見分けがつかなくなってきた。

自分の父親が完全にその症状なのだが
父親は明らかに髪型も顔も全然違う人なのに
見分けがついていなかった。
「おいおいだいじょうぶ?わははー」なんて
家族でテレビ観ながら笑っていたのだが
自分もその症状がでてきたのだろうか。

否。

自分の場合はBack to 90’s的な女子。
髪はブロンド
まゆ毛ボーン
真っ赤な口紅、
オーバーサイズのクルーネックスウェット
でニューエラ。
全体的にはアメリカンアパレルなかんじ。

街を歩いていても恐ろしいぐらいに
本来生まれ持っているであろうその子の顔の個性など
まったく認識することができない。
先に挙げた6つの項目が目に飛び込んできたら
全部おなじになってしまって認識機能は停止。
中にはバツグンにかわいい子もいるんだろうが
(もちろん逆もあるんだろうが)
みんな横一線。

自分はヘビーメタルがちょっと苦手なのだが
しばらく爆音を聴き続けていると脳波がピーってまっすぐなって
爆音の渦の中にいるのに逆に心地よくなってしまって
そのまま立ち寝してしまう感じに
大きく言えばにてる。

そして極めつけは写真に写るポーズ。
タイムラインを流れてくる友人知人、そのまたお友達たちは
みんなまったく同じポーズ。

「頬に手を当てている」

顔の横にピースをくっつけたりとか
顎の下にピースのVをくっつけたりとか
そんなポーズが主流の時代はいつの間にやら終わってしまったようだ。

タイムラインに流れてくる女子たちのほぼ9割は
「頬に手を当てている」
このポーズをここまで浸透させたのは誰なんだろう。
とんでもない影響力だ。

ネットをいろいろ探ってみたんだけど
結局答えは見つからなかった。

おそるべしニッポン。

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A.D.O 亜童

A.D.O 亜童

フリーランスの編集者、ライター、ディレクターとして雑誌やWEB、広告、映像のディレクションをつとめる。昨年、自身のクリエイティブ・カンパニー「E inc.」を設立。新たなコミュニケーションを模索中。人生一度きり、の思いを掲げ、自らのお尻を叩きながら前へ前へ。鹿児島出身、目黒区在住。
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