1858年にThe British Raj(イギリス領インド帝国)、イギリスがインドに成立させたインド帝国が1978年まで続きました。
この時代にインドに住んでいたイギリス人によって生み出されたお料理がAnglo Indian Cuisineといいます。自分たちの舌に合うように、イギリス人が開発したお料理。
その中で今でもイギリス文化に欠かせないものが、チャツネ。インドのチャツネとはまた違い、アングロインディアンのチェツネは甘くないりんごやルバーブを酢、砂糖、香辛料で煮詰めて、ジャムのように瓶詰めにしたものです。カレーの薬味としても美味しいのですが、イギリス人はポークパイやソーセジロールなど、冷たいパブスナックや、ハムなどと一緒食べるのが主流です。
もう一つ美味しい薬味は、「Piccalilli」ピカリリー。これは16世紀の書物に名前が登場するらしいのでアングロインディアンではないけど、チャツネのように瓶詰めされた野菜のカレー味ピクルス。こちらも半熟卵のスコッチエッグと一緒に食べると最高のコンビネーション。
そして私が絶賛するアングロインディアン料理が、「Kedgeree」ケジャリ。
清水さんの朝ごはんでも登場したこのケジャリ、 基本的にはトロトロ系とパラパラ系の2タイプに別れます。
こちらが私の好きなトロトロ系。上にのってる卵はポーチドエッグ。そしてご飯の仕上がりも結構クリーミーで、わかりやすく説明するとカレー味のリゾット。
こちらがパラパラ系でビリヤーニっぽいカレー味のピラフ。
基本のレシピはどちらのタイプもインドのバスマティライスを使用していて、燻製されたハドックというタラ系の白身の魚が入っています。
最初にケジャリに出会ったのはロンドンのチェルシーに昔からある、こっちでは珍しい24時間オープンのカフェでした。ここは24時間、何時でも朝ごはんメニューが食べられるというカフェで、友達に連れて行ってもらった時に、このなんだか変なスペル「Kedgeree」が目に入り、これ何?っていうかどうやって発音するの?友達の説明が悪かったのか、たいして美味しそうとは思わなかったが、なんせ初めてだったから好奇心だけで頼んでみたら、なんとビンゴ。
イギリスにも美味しいものあった!!笑
当時はそんなに美味しいものがなかったから感動的な出会いだったのです。
今でもそうですが、当時もケジャリがメニューにあるレストランがあまりなく、このカフェには頻繁に行っていたのに、残念ながらこのカフェのメニューからもケジャリが消えてしまった。こんなに美味しいものが何故なんだ…。もっとたくさんのレストランで食べられたらいいのになと、常に願っている私です。私のケジャリ愛がたくさんのレストランのシェフに届きますように。
このように歴史的背景からカレー愛が止むこと無く、カレーはソールフードだというイギリス人ですがイギリスにはインドカレー屋さんにはどこでもあって、しかもどのレストランにもある「Chicken tikka masala」
というカレー、これはなんとスコットランドのインド料理屋で発明されたといわれています。もしこれが真実だとすると、チキンティカマサラは新アングロインディアンといっても過言ではありませんね。
さて、この辺でカレーが無性に食べたくなったので、我が家の夕食はカレーに決定。