毎年2月はファッションウィークが始まって、あっというまに3月になってしまいます。
今回が2回目だった、バーバリーの新しいファッションショー。
ショーが終わった瞬間からお店とオンラインショップでその洋服が買えるという前代未聞の企画。今では普通となったけど、確かファッションショーのライブストリーミングをしたのもバーバリーが最初のブランドだったんじゃないかなと思います。とにかく常に新しい企画を生み出すバーバリーの成長ぶりは、2001年にクリストファー・ベイリーがバーバリーのデザイナーに就任されてから物凄い勢いです。
イギリスが誇るヘリテージブランドのバーバリー、90年代は特にもうトレンチコートと、バーバリーチェックのマフラーと、特に日本ではライセンスのブランドみたいになっていて、それでも売れていたと思うし、人気もあったと思うのですが、クリストファーが過去10年ちょっとでバーバリーのブランドイメージを覆し、今では立派なファッションブランドで素晴らしいコレクションが毎シーズン彼によってクリエートされています。
今回のこのコレクションのインスピレーションは今年が40周年記念のイギリスの彫刻家ヘンリー・ムーアです。ファッションショーが行われた会場には数々のヘンリー・ムーアの彫刻も並びます。そして、ファッションショーが終わるとこのスペースはバーバリーxヘンリー・ムーアのエキシビション会場として一週間、一般公開されました。私が行った日は平日の朝で、バーバリーのコレクションを見にきている人ももちろんたくさんいたのですが、明らかにヘンリー・ムーアの彫刻を見にきたおじいちゃんおばあちゃんもいて、なんだかとても良い雰囲気でした。会場には、このコレクションができるまでのデザイン画、ムードボードなどの展示、そしてヘンリー・ムーアのドローイングや彼の私物の置物なども展示していて、ファッションもアートも両方楽しめるスペースでした。
今まではどこの会社も殆どのことは企業秘密で、特に一般の人にはファッションの世界ってなんだか手の届かない遠い世界だったものも、このようにオープンに曝け出し、誰でも手の届くものにするってとっても新鮮で悪くない。もちろんそれだけの自信と余裕があるからできることなのかもしれないけど、これからもクリストファー・ベイリーがどのようなチャレンジをするか、とっても楽しみです。