とっても天気のよかった7月の週末、久しぶりに遠出をしてイギリスの西の果てコーンウォール地区へ小旅行。金曜日にロンドンを出発。だけど残念ながら渋滞渋滞で本当は6時間くらいの道のりが10時間もかかってしまった。でもまあそんな事もすべて旅の良い思い出。
ペンザンスという町に泊まり、次の日は反対側の海岸にある街セント・アイヴスへ。今回の旅の一番の目的だった、リーチ・ポタリーへ。
リーチ・ポタリーは1920年にイギリスの陶芸家、バーナード・リーチと日本の陶芸家、濱田庄司が2人で開いた窯です。
当時使われていた登り窯や、工房もそのまま残っており、暖炉の横にあった本棚には濱田庄司とバーナード・リーチが使っていたと思われる英和辞典があったり、彼らがここで過ごした時間が目に浮かびます。今現在もリーチ・ポタリーは陶芸家たちのワークショップになっていて、今までに沢山の陶芸家達がここで修行をして、立派な陶芸家となって旅立っていきました。
バーナード・リーチは香港で生まれ、その後すぐ祖父と4年間日本に住みますが、また香港にもどり、そしてシンガポールに住んだ後、彼が10歳の頃にイギリスに戻りました。そして芸術家を志し、ロンドンの美術学校に進みエッチングの技法を学びました。そこでロンドン留学中だった彫刻家、作家の高村光太郎と出会い、日本に郷愁を感じ、1909年に日本に戻ります。そのころ柳宗悦や陶芸家の富本憲吉に出会います。富本憲吉に出会ったことがきっかけで、茶道や茶道具に惹かれ、1912年に6代尾形乾山に陶芸を学び、その5年後に柳宗悦の家に窯を開いて陶芸家としての一歩を踏み出しました。ここで濱田庄司と知り合い、2人はイギリスに渡り、リーチ・ポタリーを設立。彼らは4年間ここで西洋と東洋の歴史や文化を語り合った末、その二つの要素を取り入た独自のポタリーを築き上げました。
さて、最終日はお天気も最高だったのでペンザンスにある、セント・マイケルズ・マウントにドライブがてらに立ち寄りました。フランスのモン・サン=ミッシェルと同様に海の上に浮かぶお城として有名。引き潮時にはお城まで歩けますが、満ち潮になるとボートで渡るという素敵なお城。「行きはよいよい、帰りはこわい」でもないけど、行きは問題なくお城までたどり着きました。そして買い物したり、お庭を歩いたりダラダラとしていたら、私達より先に車に戻った友達から電話。急いだほうがいいよとのこと。小走りで歩道を歩き始めるともう既に海水が…。でもまだ裸足で歩けるくらいの水位だったのでセーフ!
そして車まで歩いていたら綺麗な壁を発見。地衣類でこんなに綺麗な模様になっているのは初めてみたので思わず写真をパチリ。短い旅だったけど、ロンドンを離れて大自然に囲まれて、心も体もリフレッシュ。さーまた頑張るぞ!