ロンドンにもようやく春が来たと思ったら、お天気は良いのですが気温がまだまだ低く、先日は雪も一瞬ちらついてよく分からないお天気が続いています。そんなロンドンでも桜が咲いていて今はこのように満開。珍しくなぜかこの木は接ぎ木をされた桜で山桜のような白いさくらと八重桜が同時に花を咲かせています。
お天気がいいので友達と少し遠出をしてロンドンの南、Forest Hillにある博物館Horniman Museumに行ってきました。ここは1901年にFrederick John Hornimanがロンドン市民に寄付をした博物館。コレクションは全て彼が自ら集めたものです。父親から譲り受けたHorniman's Tea社を1891年には世界一のティートレーダーにし、その頃仕事で行ったたくさんの国からその土地に生息する動物、民芸品楽器などを集め、その彼のコレクションがそのまま博物舘になったわけです。
まず昆虫採集に興味を持ったのですが、その趣味が鳥類、哺乳類、爬虫類、恐竜の化石などの採集に拡大して大きいものではこの博物舘の顔、みんなを歓迎してくれるセイウチくん。これらのコレクションなんと全部で25万個だそうです。建物も展示用キャビネットも昔のままでとっても素敵な空間です。
建物の外見はエキゾチックな大きな椰子の木、トーテムポールやモザイク画が施されていて、イギリスとは思えない少しかわった建物です。イギリスの建築家Charles Harrison Townsendによるもので、彼のもう一つ有名な建物はWhite Chapel Gallery。どちらもアールヌーボーだけど、ちょっと違う個性的な建物です。お庭もとっても広く、ロンドンが一望できます。このお庭の一角にあるコンサバトリーは1894年に彼の家に建てられたものですが、老化と火事による被害をうけ、遂に1981年に部分ごとに解体をしてこの博物館に運ばれ、組み立て直したそうです。
イギリスは美術館や博物館が非常に充実していて、まず特別企画以外は殆ど無料。毎週木曜日は夜遅くまで開けて特別イベントをしたり、週末は子供用のイベントも盛りだくさん。小学校からは授業の一貫で美術館や博物館巡りもあり、子供の頃からこんなにいろんな文化やアートに触れることができる環境がとても羨ましいです。
Horniman Museum
100 London Road
Forest Hill
London
SE23 3PQ
http://www.horniman.ac.uk/home