以前にコラムで紹介したBright Young Things。これは1920年代にアーティストとして活躍した上流階級の若者たちでモデルであったり、洋服のデザイナーであったり、写真家であったり、ペインターであったり、分野は色々ですが、その頃のアートシーンをクリエイトしたグループのことをいいます。
今ロンドンのデパート、セルフリッジズで行われているイベントが「Bright Old Things」。
現役時代のプロフェッショナルを卒業してアーティストとして第二の人生を歩む14人のアーティストの作品が、セルフリッジズのショウウィンドウに展示されています。みんなの年齢は40代後半から上は80歳以上!
「新しいことに挑戦するのに年齢は関係ない!」ということを今の若者達や、定年後どのようにして過ごしたらいいかわからない人たちに伝えるとってもポジティブは企画。このアーティスト達からインスピレーションをうけて、多くの人がいろんなことに挑戦できたらいいですね。
Nick Wooster
メンズファッション界では重鎮の彼。アメリカのデパートで25年間メンズファッションのダイレクターとして勤め、今はデザイナーとして活躍中。展示しているジャケットはLardini x Nick Woosterのジャケット。とっても素敵です。
Tim Bushe
昼間は現役の建築家。夜はトピアリスト。トピアリーとは樹木を動物の形や立体的な幾何学模様に刈り込むこで彼はトピアリーのアーティスト。5年前から始め、今では教室を開いて教えるまでになり、トピアリーを通してチャリティー活動もしているそうです。
Den Woods
昔は女優として活躍し、57歳にして家具デザイナーになります。木や革を貴重としたとっても素敵な椅子は一つ一つ彼女の手作り。
Sand Laurenson
二児の母親でもある彼女は一つの仕事につかず、育児と過去にたくさんの仕事をこなしてきました。42歳にして美術大学に入学、一番基本的な事を学ぶファンデーションコースから始め、BAコースも終了、そして年間18人の生徒しかとらないRoyal Academy Schoolに歴史上最高年齢の生徒として合格して、今はアーティストとして活躍中。
Michael Lisle-Taylor
学生時代はチェルシー美術大学にて彫刻を選考していたですが、卒業後イギリス海軍に入隊。艦隊航空隊で13年間働いた末、現在はテイトギャラリーで作品が展示されるほどの彫刻家/アーティスト。
William Forbes-Hamilton
現在82歳の彼は15歳から演技を始め俳優として活躍。4年前から絵画を習い始め、今では個展を開くまでになり、画家として活躍中。
Sue Kreitzman
フードライターであった彼女はお料理の先生としてもお昼のテレビに登場し、その後27冊もの料理本を出版しました。現在はペインター/アーティストとして活躍中。
Andrew Ekins
アート大学卒業後は自分の作品を作りながらも学校の先生やデコレーター(塗装業)で生計を立てていた彼。何年か前から今まで以上に自分の作品に時間を費やすようになり、今ではアーティストとして本格的に活躍中。
Molly Parkin
70年代のファッションライター/エディター。学生の頃は大学では美術を選考しており、卒業後もペインターとして活躍していて、60年代にはテイトギャラリーが彼女の絵を買うほどの有名アーティストに。結婚後にパートナーの影響でファッション業界へ進出し、雑誌や新聞のファッションエディターとして大成功。そして55歳にしてまたペインターの道を歩みます。
Bruno Wizard
70年代はパンクミュージシャンとして活躍しましたが、その後はホームレスになり路上生活で何年か過ごし、その後はホームレスシェルターでボランティア活動をしていました。その時にもう一度アーティストとしての人生を決断し、ドキュメンタリー映画を制作、リリースしました。
などなど、セルフリッジズではそれぞれのデザイナーのノートブックやトートバッグ、そして作品ももちろん購入できるようになってます。