テイトモダンができるまでは、よくテイトブリテンに行っていました。
お気に入りの美術館だったのに、最近はあまり行かなくなって、最後に行ったのは何時だろうか… テイトモダンより規模が小さくて、こぢんまりとしている所がまた良いのです。
久々にここを訪れた目的は、今開催されている「British Folk Art」。なんだろう、日本語では民芸品展といったらいいのかな?
今年のロンドンの夏は日本までは暑くなくても、とっても夏らしいお天気で、青空の下のテムズ川沿いを歩いたら、とても清々しくて、久しぶりにロンドンで夏を感じることができました。
作品は1800年代や1900年前半のものが多く、有名アーティストによって作られたものではないけど、その土地の宗教背景や文化が垣間見られる、置物、絵、パッチワークやお店のサインなどなど、とっても素敵なものを観る事ができました。
民芸品ってどの国のものとは限らず、どれもそれぞれ独特なセンスというかスタイルがあって、面白いですよね。たくさん写真を撮って紹介したかったのですが、残念ながら写真撮影禁止だったので、個人的には紹介できませんが、テイトブリテンのサイトから展示作品を少し観る事ができます。
http://www.tate.org.uk/whats-on/tate-britain/exhibition/british-folk-art
どの作品もチャーミングで、なんか生々しく、そして未完成っぽいところにもまた味があって、その微妙な感じがとっても良い。完璧な絵、銅像、彫刻はもちろん高級感もあって素晴らしいけど、金銭的なものとはまた違った価値がある作品ばかりで、とっても新鮮なエキシビションでした。
さて、じっくりと鑑賞した後は私のテイトブリテンでの恒例行事。
素人の作品も新鮮で良い!なんて言っておいてなんですが、ここに来たら、絶対に絶対に観ないといけない絵があるんです。そう、それはフランシス・ベーコンのこの絵。
ほんといつ観ても良い絵。毎回手を合わせて拝みたくなる絵です。
あーっこれ好き。
大満足で美術館の外にでたら、もう昼過ぎだったので、来たときよりさらに日差しがキツくなっていました。青空の下の真っ白い建物が眩しい。初めて気が付いたけど、テイトブリテンも第二次世界大戦時の痛々しい跡が壁に残ったままでした。よくぞ、生き抜いてくれました、テイトブリテン!また来るからね!