最近ものすごい勢いで、ショップ、レストランやバーがどんどんオープンしているイーストロンドン。基本的にイーストロンドンは昔からそんなに治安が良くなかった地域ですが、中でもClapton(クラプトン)という街が特に、イーストロンドンでどこよりも危ない所として有名でした。
Claptonの真ん中を走る長さ約1マイルほどの大通り、Lower Claption Road(途中からUpper Clapton Roadに名前が変ります)。この道は90年代後半から2000年までは、麻薬や拳銃関係の事件が多く、Murder Mile(マーダー/殺人 マイル)というニックネームで呼ばれていたそうです。当時、その通りにあるガソリンスタンドのショップでは、30分に一回の間隔で万引きの被害にあっていたそう。
私はその頃ロンドンに来たばかり。なぜかロンドンに来て2年目の年越しを、初めてクラプトンにできたクラブでカウントダウンし、その後にも大通りにあったレコードショップに友達と行った事があったのですが、どちらともそんなマーダーマイルなんて言われるほどに悪いイメージは無くて、怖い思いもせずに済みました。
そんなマーダーマイルも、今やイーストロンドンの注目のエリア。イギリスでは2、3年前からローカルビア(地ビール)に拘るレストランやバー、パブなどが増えてきています。ロンドンに増えてきた小さいビールの醸造所がつくるビールや、世界の地ビールが簡単に手に入るようになって、美味しいビールに出会う機会が多くなったのはとっても嬉しい。
私のお薦めは「Clapton Craft」。とってもフレンドリーなウィルが経営する、ビールの専門店。彼らも昔の「Murder Mile」を彩る一つのお店です。世界各国からよりすぐりのビールがお店いっぱいに並びます。なんといってもこのお店のユニークなところは、生ビールの量り売り。ワインの量り売りはあったのですが、ビールの量り売りとは珍しい。ビールは一番安いもので1リットル当り5ポンドほどで、とてもお買い得。そしてお味は最高。
私のお気に入りは、ベルギーのフランボワーズビール。ベルギーのフルーツビールはとっても有名ですが、今までいろいろ試したけど案外甘いものが多い。でもここのフランボワーズビールは甘さ控えめでラズベリーの香りがすごくて、美味しすぎる!
これから夏にかけて、ビールがとっても美味しくなる時期。お店も忙しくなりそうですね。
頑張ってね、ウィル。