前回のゴルチエに続いて、今回はポール・スミスのエキシビションに行ってきました。
場所はデザインミュージアム。ロンドンのタワーブリッジのそばのテムズ川沿いにあり、そんなに大きくないミュージアムなのですが、いつも面白いエキシビションが開催されていて、私のお薦めミュージアムの一つです。
6月22日まで開催予定のこのエキシビション。実はてっきりこのエキシビションは終わってしまったものだと思っていたのですが、友達から一緒に行ってほしいと誘われて初めて、大盛況のため開催期間が3ヶ月延長されていたのを知りました。
エキシビションはそれほど規模が大きいものではありませんが、空間は全体的にカラフルでポジティブなエネルギーを感じさせる、とってもハッピーなエキシビションだったと思います。欲を言えば、ポール・スミスがこれまでに制作してきたアーカイブの洋服をもっとたくさん見たかった。でも、出口には「Everyday is a new?beginning」と書かれた大きな付箋が壁に貼られていて、それによってまた元気にさせられました。本当にその通りですね。
ちなみにその一緒に行ったお友達は昔々、東京のポール・スミスのお店の店長さんだったので、ポールについていろいろ教えてもらうことが出来ました。
ポールは昔から、お店のショーウィンドウのディスプレイにすごく力を入れていて、それによるマーケティング効果が凄かったそうです。斬新なショーウィンドウのデザインとか、販売促進を考慮した商品の並べ方など、ショップの隅から隅までポールのアイデアでいっぱいだったそうです。私のイメージではそういうのって日本が一番最初に考え出したものだろうと思っていたのですが、日本においてもどこよりも早くそういうものを取り入れていたというから意外でした。
そして、あのポールのトレードマークのカラフルなマルチストライプ。あのシマシマ模様で他社とたくさんのコラボを実現しました。コラボによるテキスタイル制作という考え方、そしてそれを商品化して販売したのも、ポールが先駆けのようです。ロンドンに来たときに、あの島縞模様のミニが走っていてすごく感動したことを思えています。
エキシビションでは、そんなデザイナーでもありビジネスマンであるポールの一番最初のお店が会場の入り口付近に再現してありました。イギリスの北にあるノッティンガムで彼が一番最初に開いたお店。彼もこういうところからスタートしたんですね。ますます尊敬します。
そういえば、私がまだロンドンに来て間もない頃、お友達だった男の子がポールの大ファンでした。ある日、彼と待ち合わせをした時に、向こうからすごい嬉しそうに歩いてきて、あまりに嬉しそうなのでどうしたの?と聞いたら、「今さ、車にひかれそうになったんだけど、なんと運転してたのが、ポールだったからめっちゃ嬉しかったよ!!」って、はしゃいでたのを思い出します笑。