南ロンドンには、BrixtonやPeckhamなどのように、今はとっても素敵な街になったけど、私が住んでいた10年前は本当に治安が悪くて、危険で有名だった地域があります。そのBrixtonとPeckhamの間に、Dulwichというとってもとっても素敵なイングリッシュカントリーサイド風のヴィレッジが、ひっそりというか結構どかーんとあります。そこには大きなお家が建ち並び高級感があり、公園もたくさんあってとても長閑。そのヴィレッジの真ん中に、Dulwich Picture Galleryがあります。
ここでまたまた、ホックニー様のエキシビションが開かれております。
今回は彼の印刷画が主で、「Etching」エッチングと「Lithography」リトグラフのコレクションが展示されています。展覧会では、学生時代の作品から初期の作品がたくさん展示されていました。
みなさんご存知だと思いますが、ホックニーはゲイ。イギリスでゲイであることがまだ違法だった頃、ホックニーはあるゲイの人と出会い、その彼の生き方を見て、初めて自分もゲイであることを自覚したそうです。
その頃の作品はゲイに関する作品ばかりなのですが、面白いことに観る人はただ単にプロパガンダ作品だと思っていて、実際誰もホックニーがゲイだとは疑わなかったそうです。まさに灯台下暗し。もし彼がゲイだということが公になっていたら、直ちに逮捕されてた時代。今では考えられません。
ホックニーといえば、色。彼の色使い、というかホックニーの色が好き。展覧会では白黒作品が多かったのですが、幾つかカラーのリトグラフの作品もありました。やっぱり良い。とっても良い。前回のエキシビションより規模は小さいけど、観にいく価値ありありです!