雨の日曜日、友達の住むリッチモンドに遊びに行きました。
この辺りは大きなお家や公園がたくさんあって、とっても素敵なエリアです。
そのリッチモンドに、「Petersham Nurseries」というスタイリッシュで可愛らしいガーデンセンターがあります。敷地内にはカフェとティールームがあり、カフェでは3コースのセットメニューが基本で、ティールームではケーキやスープなどの軽食が楽しめます。どちらも料理には敷地内で育てた野菜、ハーブそしてエデゥブルフラワー(食べられるお花)などが使われています。そして、もう一つのこだわりは「Good、Clean、Fair」。「Good」は、質の良い美味しい食材。「Clean」は、環境と私たちの体、さらに動物にも危害を与えない生産と消費方法。そして「Fair」は、農家や家畜業者、チーズ生産業者、漁師、ベーカリーなどのサプライヤーと対等な立場で、お互いに尊敬しあえる関係を保つこと。これらをモットーに運営されているガーデンセンターです。
カフェ、ティールームのどちらも、温室内に色々なデザインのテーブルや椅子がたくさんの植木と一緒に並んでいて、ありのままのテーブルにお皿もコップも無造作に全部ミスマッチで使われていてとても可愛らしい。
2年ほど前に敷地内のカフェの方が、ミシュランの一つ星を獲得したことでも話題になりました。しかし、一つ星を獲得した当時のシェフSkye Gyngellは、典型的なミシュランスターレストランを期待して来るお客様のニーズに答えられないという事を理由に、一年後にこのカフェのシェフを辞めてしまいました。
彼女の言う典型的なお客様というのは、テーブルには白いテーブルクロスが敷かれ、シルバーのナイフとフォーク、キラキラに磨かれた高そうなワイングラス、そして温室の中ではなくてちゃんとした建物の中で食事をサーブするのが、ミシュランスターレストランのあるべき姿だ、と思っている人たちの事だと思います。残念ながら、そういう顧客には、この雰囲気のなかミスマッチの食器で食べる「良さ」が理解できなかったのでしょう。
今回は着いたのが夕方だったので、ティールームの方でお茶を頂いただけで、カフェで食事はできなかったのですが、新しいシェフに代わった今も、以前のようにとっても美味しいお料理を食べることができると友達が絶賛していたので、次回は是非カフェでランチを食べてみたいと思います。
レストランの他にも、施設内には植木やお花、そしてガーデニンググッズなどを売っているショップもあり、素敵なアンティークや食器、キャンドルなどがとっても素敵にディスプレイされていて、イギリスを感じさせてくれるお店でした。夏はお庭も公開しているらしく、また暖かいお天気のいい日に行ってみたいです。
ところで、普段ナーサリーとは子供の託児所のことを言うのですが、イギリスではガーデンセンターのこともNursery/ナーサリーと呼び、この「Petersham Nurseries」で使われているNurseriesも、その意味で使われています。
そんなことを知らなかった頃、昔働いていたお店に上品な奥様が入ってきて、私にナーサリーの入り口はどこかと訪ねてきたのですが、その辺りを良く知っていた私は、まさかガーデンセンターの事を言ってるとは露知らず、自信満々に「この辺に託児所なんてない」と答えてしまいました。ちなみに働いていたお店の裏がガーデンセンターで、入り口はお店の横にあったのでした…..。笑
「Petersham Nurseries」のぞうさんのロゴが入ったオリジナルグッズも結構可愛らしかった。有名なキューガーデンも近いので、この辺りを観光をするなら是非おすすめです。