何ヶ月か前、いつも行く地元のワインバーで初めてバイオダイナミックのワインを飲みました。
さて、バイオダイナミックとは!?
私はてっきり、スーパーオーガニック又は環境に優しい商品?くらいにしか思っていなかったのですが調べてみるともっと奥が深いようです。
簡単に要約すると、1861年 - 1925年にルドルフ・シュタイナーによって提唱された農法で、太陰暦によって農業暦を作成し、それに基づき種まきや収穫を行う農法らしいです。
月やその他の天体の動きが植物に与える作用を重視した農業暦を用いた栽培で、太陰暦だけでなく、黄道十二宮や惑星の位置などを関連させたりするそう。肥料もすべて自然のものなのですが、その肥料の作り方や原料を読んでみると、結構スピリチュアルっぽいものというか、私は魔女が大きい鍋に薬草や動物の骸骨などを入れてグツグツと煮立てて、魔法の薬を作っているところをイメージしてしまいました笑。
例えば、根を強化させる肥料として、水晶の粉を雌の牛角に詰めて6ヶ月間土の中に埋めたものが使われたり、セイヨウノコギリソウをアカシカの膀胱に詰めて、一冬寝かして夏に撒くと、硫黄を供給する肥料になるとか、他にもいくつかありましたが、肥料を作るのにもとても手間隙かかってるようです。
農業だけではなく、家畜にも使われていて、こちらではお肉や乳製品などでもバイオダイナミックの商品があり、食べ物だけではなくガーデニングにも用いられているようです。
日本は今、食べるものに気を使っている人も特に多いですが、イギリスでもオーガニック商品の消費率は5、6年前に比べると随分増加しました。たくさんの人が「食」に興味を持ち出し、そして「食品」に興味を持つようになりました。このバイオダイナミックも5、6年先には一般のスーパーマーケットにも並ぶようになるでしょう。
ただ、イギリスはまだまだ不景気で、洋服でも食べ物でも、安いものを購入するという人が大半。オーガニック商品や質の良い洋服を買いたいけど、高くて買えないというの声が多いのが現状です。ヴィヴィアン・ウエストウッドも、今年のファッションウィークで、安いものをたくさん買うのではなく、高くても質の良いものを一着だけ買って長持ちさせて欲しいと、呼びかけていました。私もその意見には賛成ですが、安いものがたくさん出回るこの世の中で、一度このシステムに慣れた人の思考を全く逆方向に変えるのは、ちょっと時間がかかりそう。
話は変わりましたが、この神秘的なバイオダイナミック、色々な記事を読んでいたら、なんとワインを美味しく飲める日が太陽暦で分かるとのこと。これは是非試してみたい。