界最高の料理人の一人といわれているFerran Adria(フェラン・アドリア)のエキシビションに行ってきました。彼の料理は分子ガストロノミーを取り入れた料理法で有名です。
一度は行ってみたかった彼のレストラン「elBulli」は、2011年7月に残念ながら閉店になってしまいました。その「elBulli」の歴史やフェランが料理長になるまで、なった以降の彼の料理法、料理に対する彼の考え方などが、エキシビションでは一つのスペースにびっしりと展示されていました。
レストランの名前は初代オーナーが「Bulli」というフレンチブルドッグを飼っていたことから「elBulli」という名前になりました。その頃からフレンチブルドックがトレードマークのこのレストラン、とっても可愛い。
閉店してしまって今はもう幻となったこのレストランですが、世界で一番予約の取れないレストランとして有名でした。一年に6ヶ月間しかオープンしていなくて、その6ヶ月の間、8000ディナーしか予約をとらないらしい。そしてその8000ディナーの枠を求めてなんと、2百万人が応募していたそうです。
同じ分野で、フェランの次に有名なシェフが、イギリスのHeston Blumenthal。ヘストンのレストランもまだ行ったことがないのですが、是非とも行ってみたいレストランの一つです。ヘストンは自分のレストランをオープンするまで、レストランで料理人として働いたことがなかったというとっても凄い人。フェランの元で修行した料理人の一人だと思っていたので、ちょっと意外でした。というのもフェランの元で修行したシェフはたくさんいて、実際に閉店時にelBulliで働いていたシェフは42人もいたらしいです。
2013年の世界のトップ10レストランのリストをみても、なんと第1位から4位のレストランはすべてフェランの元で修行したシェフが料理長のレストラン。これって凄い。まあでも42人もキッチンで働いている人がいるってことは、確率的にそうなるのかもしれないけど、どちらにしても凄い事だと思います。
イギリスというか特にロンドンでは過去5年くらいは、分子ガストロノミーを取り入れた料理がトレンドでもあったため、ロンドンにもこういうお料理を出すレストランはいくつかあるのですが、その中でも家の近所にある、「Viajante」というレストランが、これまたelBulliで修行したNuno Mendesが料理長を務めるレストラン。近所でもあるので何回か行ったことがあるのですが、ディナーは6、9、12コースから選べるようになっていて、9コースのディナーを食べたことがあるのですが、コースとコースの間につきだし程度の小さいディッシュが出てくるので、実質9コース以上のお料理を楽しむことができ、しかも一つ一つがいちいち凝っていて、料理を楽しむというか、アートを食べている感覚でとても満足のディナーでした。
elBulliのメニューは多いときには46コースもあるらしいです。あまり想像はできないのですが、一つ一つのディッシュがどれだけ小さくても46コースも食べることが出来るのかなというのが疑問。エキシビションではその彼のメーニューが映像や写真でも楽しめ、途中で急にお腹がクゥ〜っとなってきた。どれもかも美味しそうというか、食感や味を是非試してみたいというようなディッシュばかり。
エキシビション会場を出て、死にそうなくらいお腹がすいていたので、近くにあったハンバーガーでも良いか、なんて思いが頭を過ったけど、こんなに素晴らしいたくさんのディッシュをみた後に、さすがにファストフードなんて食べられない。でも何を食べたいかと考えても、フェランのディッシュしか頭に浮かばない。仕方なく、家の近所のマーケットまで行き、てくてく歩いていたら、Bao Barをみつけたので、即決定。
フェランのお料理とはかけ離れているかもしれないけど、豚肉のバオもとってもとっても美味しかった。