フィレンツェに住む友達Mちゃんが、年末日本に帰った時に食べた、神戸牛のすき焼きの写真をFBに載せていて、それを見た瞬間に、すきやきが無性に食べたくなって、友達とすき焼きパーティーを企画しました。
こちらでのすき焼きは一番メインのお肉が問題。こちらのお肉は赤身が主流で、霜降までいかなくてもいいけど、脂部分が良い具合にはいった、柔らかいお肉というのがありません。しかも、すき焼き用やしゃぶしゃぶ用に薄切りされたお肉というのが、ローカルのスーパーやお肉屋さんには売っていません。日本のスーパーにはあるんだけど、クオリティが今ひとつな割に値段が割高。
幾つかの日本レストランですき焼きは食べる事ができるから、食べにいった方が話しが早いのですが、今回は"家庭的なすき焼き"がテーマだったので、とにかく材料探しをすることに。
最近レストランで神戸牛や和牛を扱うレストランが増えてきているので、良いお肉屋さんでも手に入ります。でも、和牛や神戸牛のサーロインステーキ用やハンバーグ用はあっても、やっぱりすき焼き用のお肉がない。和牛を育てている農場を見つけたのですが、農場から直接お肉を買う事はできならしく、こうなるとお肉の朝市に行くしかない。
結局時間も無かったので、残念ながら今年第一回目のすき焼きは、日本のスーパーですき焼き用の肉を購入することに。まあまあの出来で取り合えずは満足。だけど、あのMちゃんの写真のすき焼きがまだどうしても食べたい。
そこで、次回のすきやきの為に、そのロンドンで有名なお肉の朝市をリサーチしに行ってきました。ニューヨークのミートパッキングディストリクトと同じように、ロンドンのスミスフィールドマーケットの朝市が昔から有名です。毎日朝の3時からたくさんのお客さんで賑わいます。レストランやお肉屋さんでなくても、一般の人も非常に安く良いお肉が手に入ります。
朝市にはたくさんのトレーダーが入っているのですが、そのうち一つのお店が和牛を扱っていました。そして今朝、気合いを入れて朝6時にスミスフィールドへ向かいました。魚市場のほうが見慣れていると言うか、お肉はちゃんとカットされたものしか買ったことがないので、早朝からあんなにたくさんの肉の塊が天井からぶら下がっている部屋をいくつもある光景は、、ちょっと異様でした。
一通りマーケット内を見学してから、最終的に和牛にたどり着きました。やっぱり和牛の中でいろんなカットが選べて、お値段もとっても安い。和牛なのに、日本のスーパーで購入したこの間のすき焼き用のお肉よりも値段は安い。後はどうやって、薄切りにするかが問題。日本食レストランで働く友達にきいてみたら、キッチンに頼めばスライスしてくれるかもしれないという。なんて嬉しいことなんでしょう。次のすき焼きがとっても待ち遠しい。
さて、十分にお肉は目で堪能したので、朝もまだ早いし一人で朝食です。スミスフィールドマーケットの目の前にあるパブ「Fox and Anchor」は朝御飯もランチも夕食もマーケットで手に買った新鮮なお肉でお料理されたメニューで有名です。因みに私はベーコンチョップ+目玉焼き+ハッシュブラウンとトースト。ベーコンはステーキみたいに分厚いカットで、柔らかくてジューシーでとっても美味しかった。
イギリスのベーコンはアメリカや日本のベーコンとは違って、薄切りだけどお肉がたっぷりで食べ応えがあります。一番最初にイギリスに来たころ、こちらのスーパーで薄切りのお肉が買えないなんて知らなくて、このベーコンを見た瞬間に薄切りの豚肉だと思い込んで、お家に買って帰って八宝菜を作ったら、なんと塩っから過ぎて、食べられたものじゃない。パックをよくみたら、ベーコンって書いてある。ちゃんと読めばいいのに。。豚の絵と、私が知っているベーコンの見た目ではなかったから、疑いもしなかった笑。
こちらでもアメリカンベーコンは売っているし、個人的にはアメリカンベーコンの方が好きなんですが、イギリスの朝御飯にはやっぱりイギリスのベーコンが一番。お腹も満たされそのまま仕事に行きましたが、一日中お腹が一杯で、早起きをしたから眠くて眠くて、眠くて大変でした。でも、これで次のすき焼きは確実に美味しいすきやきになるでしょう。というか、なりますように。。