Pushwagner。え?誰?何?ブランド?
彼はノルウェー出身のアーティスト、現在72歳。
今回イギリスで初めてノルウェー以外の国での個人展が開かれました。
でもなぜだかロンドンじゃなかったので、行くことができなくて、残念。
エキセントリックで幻想的な彼の絵はポップアートとSFが混じった感じ。
とにかくどの絵もとても繊細で素晴らしいものばかり。
このエキシビションでは彼が過去40年の間に描かれた作品が展示されました。その中でも彼にとってとっても大切な作品、1970年代に描かれた、グラフィックノベル「Soft City」。彼がアーティストとして認められるきっかけとなった作品です。
「Soft City」が2008年のベルリンビエンナーレに出展したお陰で彼は一躍有名に。
それ以来、ノルウェーではスーパースター! 誰もが知るアーティストと生まれ変わった彼ですが、
これはたったの4年前の話で、当時彼は68歳でした。
これは2011年にノルウェーで放映された彼のドキュメンタリー映画のトレイラー。
いかにもクレイジーなアーティストというのが丸出しの彼。全く71歳のおじさんには見えない。
そんな彼の過去もまたすごい。
ドラッグ中毒から、躁鬱病から、2年間のホームレス生活と波瀾万丈の人生。今ではアーティストとして認められたけど、もし、ベルリンビエンナーレに出展していなかったら、今でもノルウェーの街でホームレス生活をしていたかもしれない。
お金だけあって個展を開いている自称アーティストなんてロンドンには結構いるけど、彼のようにお金もなく、自分の作品をみんなに見てもらえるチャンスがあまりない人も少なくないはず。
ただ今だったら多少お金がなくても、自分の作品をアプローチする方法はたくさんあると思うけど、それでも認められるのは大変なこと。特に彼のように、昔の人はアプローチをするチャンスもあまりなく仕方なくアーティストという道から遠ざかった人や、才能はあっても発掘されないままの人は多かったと思います。ある意味彼はラッキーなほうかも。
そんな遅咲きアーティストだけど、これからも世界のアーティストとして認められるようになって欲しいと思います。
もともとなぜこの人の話になったのかというと、友達が彼のアート本を出版したのです。とっても素敵な本に仕上がってますので、イギリス以外で販売されているかわかりませんが、もし何処かで見かけたら、パラパラっと見てみて下さい。
http://www.artbookspublishing.co.uk/publications/pushwagner.html