イギリスは先週末4連休。あいにくお天気が悪く、どこかに行く特別な予定はたててなかったのですが4日間ずーっとなにもしないで家にいるのは不健康。だから、1日目は掃除に洗濯に体を動かし、二日目は恒例のオックスフォード大学とケンブリッジ大学のボートレースを観に行こう、と思ってたら結局仕事をしなければならなくなって、結局オフィスでそのラジオを聞きながら仕事をしていました。
一年に一度のこのボートレースは1892年から続く歴史的なレースです。ロンドン西部のパットニーブリッジがスタート地点で、ゴールはさらに西に6.8kmの地点にあるモートレイクブリッジ。今年は結果からいうと、ケンブリッジ大学が勝利。今年を含めて、今までにケンブリッジ大学が81回、オックスフォード大学が76回の勝利を獲得しています。
今年はレース中に、いくつかのアクシデントがありました。まず、レースがスタートして10分程たった頃、両方のチームに殆ど差はなく良い張り合いをしていたところに、突然オックスフォードのボートが止まり、ケンブリッジのボートも止まった。すると、一人の男が水中からひょっこり顔をだして泳いでいる。中継をしているレポーターもビックリ。でもなぜこの男はボートレース中に泳いでいるのか?
早速ツイッターを検索してみると、ケンブリッジを勝たせるために誰かが仕組んだとか、いろんな説が囁かれていた。ただラッキーなことに彼は無事。もしオールの先が頭にあたっていたら、彼の首は飛んでいたとの事。そんな危険なところでなんで泳いでいるのか?というより警備はどうなっていたの?ラジオより映像がみたかったので、テレビをつけて私の仕事も一時中断。
結局、ボートレースは一時停止。そしてその約30分後にレースは再開になったものの、両チームにしては今までの努力が水の泡。そして更に、レース再開からしばらくすると両ボートが接近してしまい、クラッシュ。オックスフォードの選手のオールの先が折れてしまいました。ここからはケンブリッジがオックスフォードとの差をぐいぐい延ばし、結局ケングリッジが勝利を得た。レースを妨害した男は、オーストラリア人の反エリート主義を主張するプロテスター。両大学にとっては大迷惑。この一日の為に、彼らが一年間どれだけの時間をトレーニングに費やしたことか。全ての努力が、このたった一人の男のエゴで台無しになったという、なんとも残念な出来事でした。
話は戻り、イースターホリデー三日目も雨だったので家にいることにして、気付けばもう四日目の最終日。とりあえず、友達と2人で新しくオープンしたというカフェに行く事に。カフェに向かって歩いて途中に映画館の前を通り過ぎると「Driver」が5分後に上映されるとポスターに書いてあるのを発見。ずっと観たかった映画だったから、即決で予定は映画鑑賞に。こういう思いがけない突然の行動は
なんだか得した感じがして良い。もちろん映画には大満足。
その後にその噂の新しいカフェ「Pacific Social Club」に行く。とっても可愛らしい、とっても手作りなカフェだった。そしてカウンターの前に行くと、なんと友達が働いていた。話をきくとどうやら彼がカフェのオーナーだった。これも思いがけない出来事だったので、なんだか嬉しかった。
さて肝心のメニューをじっくりみてみると、結構、微妙なコンビネーションの食べ物ばかりで、どれもピンとこない。美味しくなかったら気まずいし。そんな心配をしながら、ずーっと考えていると、友達が写真のものを薦めてくれた。こうなったら、美味しくなくても美味しいと言わなければと覚悟してそれをオーダーし、ドキドキしながら待っていました。私の前にその食べ物が置かれ、恐る恐るかじってみる。すごくおいしい!友達がお薦めしてくれたのは、パンの上にクリームチーズ、アプリコットジャムとメキシコのChipotleがのっているだけのシンプルなディッシュでした。今、このChipotleを日本語でなんていうのかを調べる為にウィキペディアを見てみた。ちなみに日本語ではチポレ、そして下の方に、日本人はチポレの風味を鰹節のようだと表現する人が多い、と書いてあった。そう、私がこのパンを一口かじった時に、頭に思い浮かんだ味はお好み焼きでした笑。
何度もコラムで紹介している私の町ハックニーは本当に便利になりました。「Driver」をみた映画館は家から2分、そしてこのカフェもうちから4分くらいのところにある。そんなこんなで、私の4日間のイースターホリデーは結局さらっと消えていってしまいました。