最終日になんとか滑り込んだ六本木ヒルズ。
村上隆氏の初監督作品『めめめのくらげ』の世界展へ。
キャラクターの造形を手がけたのが弟なのだ。
場内では映画製作中のドキュメンタリーが流れていた。
田んぼの側溝に入りながら役者や村上氏と奮闘する弟の姿が映っていた。
たくさんの人たちが大雅の造形を眺め
子供たちはとてもうれしそうだった。
素晴らしいものを眺めている人は、ほんとに目がキラキラしてるんだね。
大雅の造形は、訪れる人たちみんなに笑顔を与えていた。
おじさんは一人、涙をこらえるのが大変だった。
父ちゃん母ちゃんにもそうだし
死んじゃったけどじいちゃんとばあちゃんが見たら
なんて言ってただろう。
自分と同じ反応をしていたに違いないよ。
ボロ雑巾のようになりながら
何日も何日も、時には何ヶ月も帰ってこなかった。
とにかくちょっとでもいいから寝なよ、死んじゃうよ
って何度言ったことだろうか。
それでも愚痴ひとつこぼさず映画の世界でがんばりつづけ
2年前に独立。自分のアトリエを構えるようになった。
たくさんの仲間に囲まれて
心まっすぐに仕事を続けている大雅を知っているから
おじさんは一人、涙をこらえるのが大変だった。
誇るべき弟。
体にだけは気をつけてね。