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那智美瑛火祭り
「那智美瑛火祭り」は、昭和63年(1988年)の十勝岳噴火による被害を受けた地域の鎮静と復興を願い、平成元年(1989年)に始まりました。以降、地域住民の祈りを受け継ぎ、毎年7月24日に美瑛神社で執り行われています。
本祭は、美瑛町と縁の深い熊野那智大社の「那智の火祭り」に由来し、神聖な火を受け継いで執り行う儀式です。火と水を崇め、自然の恵みに感謝する神事として、町民が一丸となって続けてきました。祭りでは、白装束をまとった若者たちが約40kgの大松明を担ぎ、丸山公園から美瑛神社までの約1kmを練り歩きます。夜闇を切り裂く炎の道は幻想的で、その光景は「炎の行進」とも呼ばれ、見る人々に深い感動を与えます。
この火祭りは、火山噴火からの再生を祈る町の象徴であると同時に、熊野の伝統と美瑛の祈りが融合した、忘れがたい夏の夜の風物詩です。
Photography : Akira Yamada
Akira Yamada / 山田 陽
1976年、広島県生まれ。フォトグラファー。1998年渡米し、現在はNYから東京へ活動拠点を移して活動。トレイルランニングと釣りを通じて、自然の中で身体感覚を深める事が趣味。先月訪れた北アルプスの縦走を通じて、山を歩きながら写真を撮る事に心を動かされた。
@akirayamada
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@akira_yamada_photography